By Jeff Mason

バイデン氏、「トランプ氏を標的に」表現は誤り 銃撃事件受け修正

[ワシントン 15日 ロイター] – バイデン米大統領は15日、共和党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領について「標的」という言葉を使ったのは誤りだったと述べた。NBCニュースとのインタビューで語った。

バイデン氏は今月8日、大口献金者らとの電話で、選挙戦の焦点を自身や討論会でのパフォーマンスからトランプ氏にシフトする必要があると指摘。「私の仕事は一つで、それはドナルド・トランプを負かすことだ。討論会の話は終わった。トランプ氏を標的に据える時が来た」と発言していた。

トランプ氏が銃撃された事件を受け、共和党の一部はこの発言を引き合いに出し、バイデン氏が事件を引き起こす風潮をつくったと非難していた。

バイデン氏はインタビューで「その言葉を使ったのは誤りだった。トランプ氏が行っていることに焦点を合わせると言いたかった」と述べた。

一方で「(就任)初日に独裁者になりたいと言ったのは私ではない。選挙結果を受け入れることを拒否したのも私ではない」と強調。

トランプ氏が今年の大統領選で敗北すれば血の海になると発言したことや、ペロシ元下院議長の夫が自宅で襲われた事件をやゆしたことなどに言及し、前大統領が暴力をあおるような発言をしてきたと批判した。

バイデン氏は選挙戦から撤退しない意向も改めて示した。自身の年齢を巡る疑問は妥当としつつ、何百万人もの人々が民主党の大統領候補として自身に投票したとし、「私は彼らに耳を傾ける」と語った。

トランプ氏が副大統領候補にJ・D・バンス上院議員を選んだことについては「トランプ氏は自身に完全に同意する人々を周囲に置くつもりだ」と述べた。