- 米株に新たなローテーション、アップル株保有ほぼ半減、制裁逃れか
- 中国が個人消費の促進目指す、英で極右主義者らが暴動
週末に話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
新たなローテーション
米株式市場では先週の大幅下落で一つのローテーションが終わり、新たなローテーションが始まった。確かにハイテク株と消費者裁量株は手痛くやられたが、公益事業株と不動産株は先週、S&P500種で最優秀パフォーマンスセクターとなった。高い配当を支払うこれらの銘柄は、国債利回りが低下する局面で投資家に選好される。ウェルス・アライアンスの社長兼マネジングディレクター、エリック・ディトン氏は「買うべきなのは高配当株だ」と述べた。今の市場がトレーダーにとって難しいゲームになっているのは、リスク資産が利下げ開始を極端に先取りしたからだ。先週は2日間の急落後でも、昨年10月末の水準をまだ30%上回っている。株価にまだ過剰な熱狂が残っており、それがいつか吐き出される可能性があることは明らかだ。
ほぼ半減
著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは、4-6月(第2四半期)の大規模な株式売却の一環として、アップル株の保有を50%近く削減した。この結果、バフェット氏の現金保有高は過去最高の2769億ドル(約40兆5700億円)に増加した。バークシャーは4-6月期に全体で755億ドル相当の株式を売り越した。エドワード・ジョーンズのジム・シャナハン氏は「これは新たな売りシグナルと結論づけられるかもしれない」と指摘した。
制裁逃れか
北極圏にあるロシアの液化天然ガス(LNG)積み出しプラント「アークティックLNG2」に、大型船が接岸していることが衛星写真で明らかになった。米国の制裁を逃れてLNGを輸出しようとしていると考えられる。同プラントを率いるロシアの独立系天然ガス会社ノバテクは、大型船の接岸とその画像についてコメントを出しておらず、LNGが積み出されているとも確認していない。衛星画像はまた、近隣施設での炎も写しており、余剰ガスを焼却処分するフレアリングが行われている可能性が高い。
消費促進へ
中国政府は個人消費を促進するための優先事項を発表した。同国経済では弱い内需が引き続き成長の重しとなっている。中央政府ウェブサイトに掲載された声明によると、国務院はケータリングや家事代行サービス、高齢者介護といった分野で基礎的消費を拡大させる可能性を探るなど、20の重要なステップを指定した。当局は新たなタイプの消費を促進することも検討し、無人小売店やセルフピックアップロッカーの育成、eスポーツやライブストリーミングeコマースの発展を支援することを視野に入れる。
極右が暴動
英国のイングランドや北アイルランドで極右主義者らによる抗議活動が暴動に発展し、100人以上が拘束された。ブラックプールやブリストルなどで3日起きた騒乱では、警察官も襲撃され負傷する事態となった。混乱は4日も収まらず、イングランド北部のロザラムで警察が襲撃されたほか、ホテルも被害を受けた。7月29日にサウスポートで開かれたダンスパーティーで女児3人が刺殺される事件が発生して以降、英国では緊張が高まっている。同事件後、ソーシャルメディアXで影響力を持つ右派系の一部アカウントが、犯人は亡命希望者ないし難民だという虚偽の情報を拡散。この偽情報にあおられた極右主義者らから抗議の声が上がっていた。
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