Hadriana Lowenkron

  • 仮想通貨業界は政治的影響力拡大、トランプ氏は規制緩和の支持表明
  • ハリス氏のチームはセーフガード導入になお関心と示唆

米民主党の大統領候補、ハリス副大統領はデジタル資産の成長を後押しする政策を支持する意向だと、ハリス陣営の政策アドバイザーが明らかにした。政治的影響力を拡大する暗号資産(仮想通貨)業界にアピールする陣営の取り組みを示すものだ。

  ハリス陣営の政策上級顧問、ブライアン・ネルソン氏は21日、民主党全国大会で開かれたブルームバーグ・ニュース円卓会議でハリス氏の仮想通貨業界への対応について問われ、ハリス氏は「新たな技術や関連業界が成長し続けられるようにする政策を支持するだろう」と語った。

  一部の仮想通貨投資家は、同業界に対する規制の緩和が望ましいと表明している共和党の大統領候補、トランプ前大統領の支持を表明している。かつて仮想通貨を詐欺と呼んだトランプ氏は現在、少なくとも100万ドル(約1億4500万円)相当のデジタル通貨を保有しており、中国に先を越されないよう米国は仮想通貨業界を受け入れるべきだと主張している。

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  ただハリス氏のチームは、仮想通貨業界に関するセーフガード(安全策)導入になお関心があると示唆している。同業界ではこれまでに複数の大手が経営破綻した。

  ハリス氏は先週、自身の経済政策の概要を説明したノースカロライナ州での演説で仮想通貨に言及しなかったものの、大統領に選出された場合、「不必要な官僚主義と煩雑な手続きの削減に焦点を当てる」と明言。「一貫性と透明性を備えたルールで消費者を保護し、安定したビジネス環境を創出しつつ、革新的技術」を後押しすると述べていた。

原題:Harris Supports Policies to Expand Crypto Industry, Aide Says(抜粋)