Liz Capo McCormick
- 米利下げは9月開始、年内利下げ幅は100bpの予想-スワップ市場
- 米国債利回り、改定値の発表を受けて低下に転じる
米雇用統計の年次ベンチマーク(基準)改定データの発表を受け、米国債は上昇。市場では米金融当局が9月会合で利下げに踏み切るとの見方が強まった。
予定より30分以上遅れて発表された改定データ(速報値)によると、3月までの1年間の雇用者増は81万8000人下方修正されそうだ。
米雇用者数、年間81万8000人下方修正へ-年次基準改定の速報値 (1)
これを受けて金融政策見通しに敏感な米2年債利回りは約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.94%となった。10年債利回りは3.79%に下がった。
カーバチュア・セキュリティーズの債券トレーディング責任者、トーマス・ディガロマ氏は「今回の下方修正により、米金融当局にとっては9月に利下げに踏み切る理由がまた1つ増えた」と指摘。「データ発表を受けて、9月の50bp利下げに傾いている。米金融当局は最初の一歩として、大幅な利下げで市場を安心させたいのではないか」と述べた。
スワップ市場では、米利下げが9月から開始され、年内の利下げ幅が約100bpになるとの見方を織り込んでいる。9月会合の予想利下げ幅は25bpで、およそ20%の確率で50bpの利下げを見込んでいる。
原題:Treasuries Gain as Updated US Data Fuels Bets for Fed Rate Cuts(抜粋)