• 米小売売上高は予想外の増加、アルケゴスで損した銀行を当局捜査
  • レバノン機器爆発で3000人負傷、アップルカード争奪戦、コーエン氏
Shoppers at the Shein pop-up store in New York, US, on Friday, Oct. 28, 2022
Shoppers at the Shein pop-up store in New York, US, on Friday, Oct. 28, 2022 Photographer: Stephanie Keith/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

予想外の増加

8月の米小売売上高は前月比0.1%増加。オンライン購入に支えられ、市場の予想外に増加した。前月も小幅に上方修正された。国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建設資材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高(コントロールグループ)は、3カ月間の年率ベースで5.7%増と、2023年8月以来の大幅な伸びを示した。雇用と賃金の伸びは鈍化の兆しを見せているものの、家計需要が底堅いことを今回の数字は示唆。統計発表後の債券市場では、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げが決定するとの見方に傾いている。

焦点は3月の会合

2021年に経営破綻した米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントを巡り、米司法省が多額の損失を被った銀行への捜査を強化している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。銀行団が2021年3月に開催した緊急会議が捜査の焦点。価格操作を目的とした共謀や共謀の企てがあった可能性を調べているという。関係者らによればクレディ・スイスと野村ホールディングス、UBSグループの少なくとも3行はアルケゴスへのエクスポージャーの一部を管理された方法で清算することに合意。ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレー、ドイツ銀行といった他行もそのような合意を模索したものの、最終的には見送ったという。アルケゴス創業者のビル・フアン被告は7月に有罪評決を受けた。

ポケベル

レバノン各地でポケベル型の通信機器が爆発し、数人が死亡、3000人近くが負傷した。マカーリ情報相は「閣僚評議会は全会一致で、イスラエルによるこの犯罪的な攻撃を非難することを確認した。この攻撃はレバノンの主権に対する重大な侵害であり、あらゆる基準から見て犯罪だ」と述べた。事情に詳しいレバノン当局者によると、親イラン民兵組織ヒズボラの構成員、約1500人が爆発で負傷した。ヒズボラはイスラエル軍に傍受されずに連絡を取り合うために、こうした無線端末を使うことがよくある。

アップルカード

米銀最大手JPモルガン・チェースは、競合のゴールドマン・サックス・グループが手放そうとしている「アップルカード」事業の取得についてアップルと協議している。事情に詳しい関係者によると、ほかにも複数のクレジットカード発行会社がアップルカード事業の継承を検討している。アップルとゴールドマンのクレジットカード業務提携は約5年前に始まり、同行にとっては消費者向け銀行業務への進出を強化する取り組みの一環だった。しかしゴールドマンはその後、消費者向け事業からの撤退を進めている。

一線を退く

ヘッジファンド運用会社ポイント72アセット・マネジメントでは、創業者の資産家スティーブ・コーエン氏(68)がトレーディングから引退した。ハリー・シュベーフェル氏と共に共同最高投資責任者(CIO)としての職務は続けるが、顧客資産の投資には関与しない。今後は会社の成長促進と後進の指導、人材開発に力を入れていくと同社は電子メールで発表した。

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