- 英中銀が金利維持、アップルに制裁金リスク、ウォール街最高の予想
- ヒズボラ報復明言、「空売り」のアイズマン氏が予想撤回
マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
据え置き
イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利を5.00%で据え置き、金融緩和を急がない考えを示した。バランスシートの縮小ペースを維持することも決定した。金融政策委員会(MPC)は今回の据え置きを8対1で決定。決定はエコノミストと市場の予想通りだったが、ポンドはドルに対し2022年3月以来の高値に上昇した。ベイリー総裁は「時間をかけて徐々に金利を引き下げることが可能なはずだ」と述べ、そのような金利軌道は物価圧力が引き続き弱まることが前提だと強調した。
制裁金リスク
アップルはスマートフォン「iPhone」とタブレット端末「iPad」の基本ソフト(OS)を競合するテクノロジー企業に開放しなければ、最終的に多額の制裁金が科されるリスクを負うと、欧州連合(EU)から警告を受けた。EUの行政執行機関、欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は声明で、デジタル市場法(DMA)が定める相互運用要件をアップルが順守することを目指していると説明した。アップルが要求に従わなかった場合、EUは正式な調査開始を決定する可能性があり、最終的に世界年間売上高の最大10%に相当する多額の制裁金を同社に科すこともあり得る。
さらに強気
S&P500種株価指数は今年に入って約20%上昇しているが、その勢いはまだ当分終わらないと、BMOキャピタル・マーケッツではみている。同社の最高投資ストラテジスト、ブライアン・ベルスキ氏はS&P500種の2024年の年末目標を5600から6100に引き上げた。ウォール街の予想で最も強気となる。ベルスキ氏は、昨年の米株高を言い当てた数少ないストラテジストの一人。S&P500種の目標引き上げは今年に入って2回目となる。強気の判断材料としてベルスキ氏は、大型ハイテク銘柄以外に株高の裾野が広がっている点と米金融当局の利下げ開始を挙げた。
攻撃容赦せず
レバノン当局によれば、今週続いたポケベルやトランシーバーなど通信機器の爆発は37人の命を奪った。死者には子ども2人が含まれる。負傷者は約2300人。一連の爆発は親イラン民兵組織ヒズボラを標的としたイスラエルの工作とみられている。ヒズボラは報復の意向を表明。指導者のナスララ師はイスラエルがあらゆるレッドラインを越えたと非難し、パレスチナ自治区ガザの戦闘が停止されるまで、イスラエル攻撃の手を緩めないと宣言した。
予想撤回
ニューバーガー・バーマンのシニア・ポートフォリオマネジャー、スティーブ・アイズマン氏は、米大統領選でどちらが当選するかは「見当もつかない」と述べ、共和党候補トランプ前大統領の勝利を見込んでいた従来予想を撤回した。バイデン大統領が選挙戦を撤退したことが理由。その上で、民主党の圧勝シナリオ以外であれば市場に大きな問題は生じないと述べた。同氏は2008年の金融危機以前にサブプライム住宅ローンの崩壊を予見して「世紀の空売り」を行ったことで知られる。
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