マーケットで話題になったニュースをお届けします。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
アイオワ・ショック
アイオワ州発の衝撃が全米に走った。高く信頼されている世論調査の専門家J・アン・セルザー氏の調査をデモイン・レジスター紙とメディアコム・アイオワ・ポールが共同でまとめた結果、同州でのハリス氏の支持率は47%と、トランプ氏の44%を3ポイント上回った。同氏と共和党はこの調査結果を異常値だとして批判している。アイオワ州では共和党の現職下院議員2氏も窮地に追い込まれた。しかし民主党ではこの熱狂とは裏腹に、ハリス陣営によるアイオワ州軽視に関連した後悔の念も浮上している。同州下院議員選挙に出馬したティアラ・メイズシムズ候補は、ハリス陣営によるアイオワ州への投資は「ゼロだ」と述べた。
初めて攻撃
ロシア西部に配置された北朝鮮の部隊をウクライナ軍が初めて攻撃した。ウクライナ国防当局者が明らかにした。詳細には触れていない。北朝鮮は精鋭の特殊部隊を含め約1万人の兵士をロシアに送り込む予定だとされ、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は戦争の「重大なエスカレート」だと表現していた。ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、国民向けの演説で「北朝鮮軍がウクライナを攻撃し始めるのを、誰もが見ているだけだ」と述べていた。
強気
S&P500種株価指数は今年最終盤に上昇傾向を維持することが可能で、現行水準から5%の上昇もあり得る。モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイク・ウィルソン氏がこうした見方を示した。米大統領選というイベント通過後に投資家が一息つけるほか、年末にはFOMO(取り残される不安)が広がるためだとしている。ブルームバーグテレビジョンのインタビューでS&P500種について「センチメントが良好なら、6000に届く可能性がある」と予想。6100までの上昇もあり得ると付け加えた。ただ年内にその水準を超えることはないとし、バリュエーションが伸び切っていることなどを理由に挙げた。
ミセス・ダイモン
米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、大統領選でいずれかの候補を公に支持することを控えている。しかし夫人のジュディ・ダイモン氏は民主党候補のハリス副大統領への投票を呼びかけるためミシガン州で戸別訪問を行った。ハリス氏陣営の発表文でジュディ氏は「今回の選挙には米国とその理念、安全保障、経済がかかっている」と呼びかけた。ハリス氏は先月、ジェイミー・ダイモン氏の政権入りを望むかどうかを問われたが、政権の陣容はまだ考えていないと述べ、回答を避けた。
米国で起訴
中国のクオンツファンド、パインストーン・アセットマネジメント(磐松資産)の共同創業者が、企業秘密の窃盗容疑で米国で起訴された。マサチューセッツ州連邦地検によると、起訴されたのは上海出身のシャオ・チャン氏。2021年に同州で勤務していた世界的投資運用会社から、企業秘密を盗んだ疑いがあるという。急成長を遂げたパインストーンの運用資産は、今年2月から2倍強に増加し、100億元(約2140億円)を超えた。
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