週末に話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
次期米財務長官の座
次期米財務長官人事を巡り、資産家イーロン・マスク氏は、キャンターフィッツジェラルドのハワード・ルトニック最高経営責任者(CEO)への支持を表明した。財務長官の座を巡ってはルトニック氏と、キー・スクエア・グループ創業者のスコット・ベッセント氏が争っている。両氏の側近はトランプ氏に訴えるべく電話攻勢を強めているが、そうした状況が緊張を生み、別の候補者が台頭する可能性を高めているという。マスク氏によるルトニック氏への支持表明後、ベッセント氏はマスク氏と電話で会談したと、関係者は明らかにした。
次世代チップに遅れか
米エヌビディアは、次世代GPU(画像処理半導体)「ブラックウェル」を巡り、過熱の問題のためここ数カ月にサプライヤーに対してサーバーラックの設計変更を要請しており、投入遅延の懸念が生じている。テクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションが伝えた。報道によると、ブラックウェルのサーバーラックの設計変更要請は、生産工程の後期に入る中で行われた。エヌビディアは遅延について顧客に通知していないという。
決定に近づく
米国は、ウクライナが西側諸国製の兵器を使用してロシア領土内の軍事標的を攻撃することに課している制限について、一部解除を巡り最終決定に近づいている。複数の関係者が明らかにした。北朝鮮によるロシア支援の強化が影響していると関係者らは指摘。またロシアによるウクライナへのミサイルや無人機による攻撃拡大も背景にあるという。一方、北朝鮮はウクライナにおけるロシアの戦争を支援するため、最大10万人の兵士を派遣する可能性があると、20主要国・地域(G20)の一部は分析している。
協力する用意
中国の習近平国家主席は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のため訪れているペルーのリマでバイデン米大統領と会談し、米中関係の改善に向けドナルド・トランプ氏と協力する用意があると伝えた。人類が困難を乗り越えるためには「連帯と協力」が必要で、「デカップリング(切り離し)もサプライチェーンの混乱も解決策ではない」と述べた。米中はAIによる核兵器の管理を避けることでも合意した。石破茂首相も習氏とペルーで初めて会談。戦略的互恵関係の包括的推進と建設的で安定的な関係の構築という大きな方向性を改めて共有し、今後も会談を重ねることで一致したと語った。
沈黙に転換
トランプ次期米大統領は選挙戦最終日、ピッツバーグの集会で鉄鋼労働者に囲まれてステージに登壇し、米国の雇用と製造業を守ると約束した。だがスピーチでは、日本製鉄へのUSスチール売却を阻止するという、これまで何度も言及してきた公約には意外にも触れなかった。USスチール買収計画で一般労組組合員や政治家から支持を取り付けるため、日鉄の森高弘副社長がピッツバーグ訪問を予定しているが、次期大統領はこの取引について沈黙を守ったままだ。
その他の注目ニュース
トランプ氏の成績表はS&P500種、株安容認せずとウォール街は期待
英インフレ率、再び2%突破か-日銀総裁やECB当局者の発言も注目
自衛隊、25年から豪州北部で米軍と共同訓練-日米豪防衛相会談