マーケットで話題になったニュースをお届けします。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
元FRB理事が浮上
トランプ次期米大統領の側近数名は、財務長官人事でケビン・ウォーシュ元連邦準備制度理事会(FRB)理事への支持を示唆している。関係者が明らかにした。ヘッジファンドのキー・スクエア・グループ創業者スコット・ベッセント氏もトランプ氏側近らの支持をまだ得ているが、代替候補としてウォーシュ氏起用にオープンだという。同氏は先週時点では名前が挙がっていなかったが、有力候補者らが自らを売り込むなど混乱が広がったことを受け、トランプ氏のチームが代替候補探しに動いたと関係者は話した。
6500に到達へ
ウォール街きっての弱気派として知られるモルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏が、2025年の米国株について全面的に強気な見通しを示した。経済成長の改善とFRBのさらなる利下げを背景に、S&P500種株価指数が来年末までに15日終値から11%上昇の6500前後に達すると予想した。以前は25年半ばの同指数目標を5400としていた。米国のマクロ経済改善、関税政策、アニマルスピリットが米株高を支えているという。
書簡で約束
日本製鉄の森高弘副会長兼副社長は、USスチール主要2拠点で働く全米鉄鋼労働組合(USW)の組合員に書簡を送付し、米国外で生産された鉄鋼は米国内に持ち込まないと約束している。労組指導部はこれまで、日鉄がいずれ米国内で鉄鋼を生産するよりも、米国外から持ち込んだ方がコストを抑制できると判断する恐れがあると指摘していた。書簡の大部分は日鉄が昨年すでに表明した内容を繰り返したものだが、買収反対を唱えるデービッド・マッコールUSW国際会長ら組合幹部への反論にもなっている。森氏は今週、ピッツバーグの工場を訪問する予定。
T+1に移行を
欧州証券市場監督機構(ESMA)は米国と足並みをそろえ、証券取引の決済期間を2日から1日に短縮し、決済日を約定日(トレードデート)の翌日とする「T+1」方式に移行するよう勧告した。2027年10月11日の移行を呼びかけている。米国、カナダなどは5月下旬に移行済みで、英国も2027年10-12月(第4四半期)の移行を予定している。ESMAは「リスク低減や証拠金の節減、他国・地域との決済期間の違いに起因するコストの削減といったT+1の影響は、欧州連合(EU)の資本市場にとって重要な利益をもたらすだろう」と述べた。
業況改善
米住宅建設業者の業況感は11月に上昇し、7カ月ぶりの高水準となった。販売見通しが大きく改善したほか、トランプ次期米政権が規制負担を緩和するとの楽観も支えになった。指数を構成する3項目全てが上昇。特に今後6カ月の販売見通し指数は7ポイント上昇して2022年4月以来の高水準となった。販売の現況指数は6カ月ぶりの水準に改善。購買見込み客足指数は4月以来の水準に達した。
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