トランプ次期大統領（５日）

▽マスク氏が米議員らと会合へ、連邦予算２兆ドル削減で支持拡大目指す＜ロイター日本語版＞2024年12月6日 0:25 JST

Steven T. Dennis

政府効率化省の共同トップに指名されたラマスワミ氏も同行
２兆ドルの実現には社会保障やメディケアなどの削減も必要な可能性

資産家イーロン・マスク氏は５日、連邦予算を少なくとも２兆ドル（約300兆円）削減する取り組みへの機運を高めるため、米議会を訪問する。これは第２次世界大戦の終結以降、米国の歴史において前例のない緊縮財政措置だ。

　　マスク氏と共に政府効率化省（ＤＯＧＥ）を率いるビベック・ラマスワミ氏も同行する。両氏は議員グループと会談する予定で、その後は共和党の下院議員全員が招待されたセッションが行われる見通し。予算削減の取り組みに特化した新たな下院小委員会を率いる共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員が明らかにした。

　　マスク氏は自身の知名度を利用して、ＤＯＧＥと予算削減の取り組みを積極的にアピールしている。だが、ＤＯＧＥという組織は実際には存在しない。そのため、マスク、ラマスワミ両氏は顧問として、政府の外で活動する見通しだ。

　　２兆ドルを削減するというマスク氏の目標は、議会が政府機関運営費として年間に支出する金額を上回る。実現するには社会保障やメディケア（高齢者・障害者向け医療保険）、メディケイド（低所得者向け医療保険制度）、退役軍人手当などの給付制度も大幅な削減が必要となる可能性が高い。