Alisa Odenheimer

  • イスラエル首相、シリア情勢踏まえ「ゴラン高原の強化は重要」
  • トランプ氏と電話会談、安全保障問題や人質解放などについて協議

イスラエル内閣は、ゴラン高原の人口倍増を目指すネタニヤフ首相の計画を承認した。首相府が15日、発表した。

  ネタニヤフ首相は足元のシリア情勢を踏まえ、「ゴラン高原の強化はイスラエル国家の強化であり、現時点ではとりわけ重要だ」と述べた。

  サウジアラビアはこれを受けて、イスラエルが「占領下のゴラン高原で入植地を拡大し、シリアが安全保障と安定を取り戻す機会を妨害し続けている」として遺憾の意を表明した。国営サウジ通信(SPA)が外務省の声明を引用して報じた。

  その上で、イスラエルの「違反行為」を非難するよう国際社会に訴えるとともに、シリアの国家主権と統一を尊重することの重要性を強調した。

  カタール外務省も、イスラエルの計画を強く非難。「イスラエルによるシリア領土への新たな攻撃であり、明白な国際法違反だと」と断じ、イスラエルに対してシリアへの攻撃中止を迫るよう国際社会に呼びかけた。

  またカタール外交団がシリアの首都ダマスカスに到着し、大使館開設の手続きを行う予定だと明らかにした。

  ネタニヤフ氏は、トランプ次期米大統領と電話会談した。イスラエルの陸軍ラジオが報じた。両氏は安全保障問題や、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスが拘束している人質解放に向けた取引の可能性について協議したという。

原題:Israel Seeks to Double Golan Heights Population: PM’s Office、Qatar Condemns Israeli Plan to Expand Golan Heights Settlements、Saudi Condemns Israel Plan to Double Presence in Golan Heights、Netanyahu, Trump Discussed Security Issues, Hostage Deal: Radio(抜粋)