Jenny Leonard、Saleha Mohsin
- 交渉で優位な立場を確保するとともに、インフレ高進を回避する狙い
- 段階的な関税引き上げ案、トランプ氏にはまだ提示されていない
トランプ次期米大統領の経済チームは、月ごとに関税をゆっくり引き上げることを検討している。段階的に引き上げることで、交渉で優位な立場を確保するとともに、インフレ高進を回避する狙いがある。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によると、関税を月に約2-5%引き上げる案が一つの選択肢として浮上している。国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく措置になる見通しだという。
検討は初期段階にあり、トランプ氏にはまだ提示されていないと関係者は述べた。
計画の策定に取り組んでいるアドバイザーには、財務長官候補のスコット・ベッセント氏、国家経済会議(NEC)委員長に指名されたケビン・ハセット氏、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に指名されたスティーブン・ミラン氏らが含まれるという。部外秘の情報だとして関係者は匿名を条件に語った。
ハセット氏、ベッセント氏の広報担当者はいずれもコメントの要請に応じていない。ミラン氏はコメントを控えた。
トランプ次期大統領の移行チームの報道官は、関税に関するこれまでのトランプ氏の発言やソーシャルメディアへの投稿に言及した。
原題:Trump Team Studies Gradual Tariff Hikes Under Emergency Powers(抜粋)