Julien Ponthus

20日の欧州株はほぼ変わらずで取引を終えた。トランプ米大統領による就任直後の関税発動は見送る兆しが示され、この日は自動車株が買われた。ストックス欧州600指数は0.1%未満の上昇。一時は0.2%まで下げた。

  内情に詳しい関係者が明らかにしたところによると、トランプ氏は就任初日に中国に対する関税を打ち出さない見通しだ。新政権は中国に対して新たな貿易戦争を仕掛けるのではなく、関与を深めることで2期目をスタートさせる方向に軸足を移しているという。

  20日の米金融市場はキング牧師生誕記念日の祝日で、株式や債券など一部が休場だった。

  欧州債市場ではドイツ債が4営業日続伸。トランプ氏の関税措置を巡る観測を受け、リスク志向が高まった。短期金融市場では、年末までの欧州中央銀行(ECB)の利下げを一時2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げて97bpとした。

  英国債は一時の下げを埋め、ほぼ変わらず。トレーダーはイングランド銀行(英中央銀行)の今年の利下げを計61bpと想定している。

1月20日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

終値前営業日比変化率
ストックス欧州株600523.87+0.25+0.05%
英FT1008,520.54+15.32+0.18%
独DAX20,990.31+86.92+0.42%
仏CAC407,733.50+23.75+0.31%
債券直近利回り前営業日比
独国債2年物2.22%-0.01
独国債10年物2.53%-0.01
英国債10年物4.66%0.00

原題:European Stocks Muted; Easing Tariff Threat Boosts Automakers

Bunds Advance on Reduced US Tariff Threat: End-of-Day Curves(抜粋)

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▽20日の米金融市場はキング牧師生誕記念日の祝日で、株式や債券など一部が休場だった。