By Cecile Mantovani, Alexander Smith
[ダボス(スイス) 22日 ロイター] – パナマのムリノ大統領は22日、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、パナマ運河の管理権を奪回すると宣言しているトランプ米大統領の下で米国が侵攻してくる可能性を懸念しているかと問われ、「冗談じゃない、冗談じゃない」と答えた。他の質問には回答を控えた。
ムリノ氏はダボス会議の討論会で「トランプ氏が述べたことを(パナマ政府は)全面否定している。第一に、それは事実と異なるからであり、第二に、パナマ運河はパナマのものであり、今後もパナマのものだからだ」と述べた。
「パナマ運河は米国から譲り受けたものでも贈り物でもない」と語り、1903年にさかのぼる一連の条約によって誕生したと説明した。
トランプ氏は20日の大統領就任演説で、米国がパナマ運河を取り戻すと宣言した。
パナマ運河は概ね米国が建設し、数十年にわたり管理していたが、1977年の米国とパナマによる一連の合意によってパナマへの完全返還に道が開かれ、1999年に完全返還された。