By 白木真紀
[東京 24日 ロイター] – ホンダ(7267.T), opens new tabと日産自動車(7201.T), opens new tabが設立へ向け協議を進める共同持ち株会社に、三菱自動車(7211.T), opens new tabは参画しない方向で調整していることが分かった。三菱自は日産が筆頭株主のまま上場を維持し、両社との協業関係を続ける。事情を知る関係者3人が24日までに明らかにした。
同関係者らによると、三菱自は日産とホンダに比べて時価総額が小さく、持ち株会社に参画しても役員の派遣などが見込めず自社の意向を経営判断に反映することが難しいとみている。ホンダ、日産とは技術提携や車両供給などで協業しつつ、経営の自由度を維持して東南アジア事業などを強化するほうが得策との考えに傾いているという。
さらに三菱自の株主で、三菱グループ中核会社の三菱商事(8058.T), opens new tabや三菱重工業(7011.T), opens new tab などの意向もあると、同関係者らは説明する。関係者の1人によると、三菱自に対するグループの関与が薄れることへの懸念があるという。
三菱自は「現段階で様々な可能性を検討しており、方向性が決まったという事実はない」とコメントした。三菱商事、三菱重工の広報担当者はそれぞれコメントを控えた。
ホンダと日産は共同持ち株会社を設立し、それぞれ傘下に入る形で統合協議を進めている。日産が筆頭株主の三菱自も、持ち株会社への参画を検討してきた。
昨年12月の共同会見に出席した三菱自の加藤隆雄社長は、今年1月末をめどに持ち株会社へ参画するかどうかを判断するとしていたが、1月に入ってからは「必ずしも経営統合ありきではない」と記者団に述べていた もっと見る 。