Mackenzie Hawkins、Jenny Leonard
- 当局者はエヌビディアの半導体「H20」に規制を拡大することを検討
- 半導体規制については「非常に強硬」に取り組む-ラトニック氏
トランプ米政権の当局者は、半導体大手エヌビディアの中国向け販売に追加的な抑止策の導入を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。新政権は政策の優先事項に取り組んでいるため、協議はまだ初期段階にあると関係者は強調した。
非公開の協議内容だとして匿名を条件に語った同関係者によると、当局者はエヌビディアの半導体「H20」にも規制を拡大する可能性に目を向けている。「H20」は人工知能(AI)ソフトウエアやサービスの開発や実行に使用できる。米政府は2022年、中国の技術的進歩を制限する試みの一環として、エヌビディアが中国の顧客に同社の最先端AIプロセッサーを販売することを禁止した。エヌビディアはその後、規制の下で販売できるようAI半導体のバージョンを修正。H20シリーズはその基準に適合している。
関係者は、トランプ政権が関連部局の人員配置を始めたばかりであることを踏まえると、規制に関する決定はまだ先になるだろうと付け加えた。次期商務長官候補に指名されたハワード・ラトニック氏は29日、上院商務委員会が開いた承認公聴会で証言。半導体規制については「非常に強硬」に取り組むと述べたが、詳細は明らかにしなかった。
関連記事:米商務長官候補、DeepSeekの不正疑惑で「非常に強い対応」を約束
エヌビディアの株価はブルームバーグの報道後に売りが強まり、一時6.9%安となった。
ホワイトハウスの担当者はコメントの要請に応じなかった。エヌビディアの広報担当は「当社は政権と協力する準備ができている」と述べた。
エヌビディアの中国向け販売規制が強化されれば、世界の二大経済大国間の緊張はさらに高まるとみられる。
Nvidia’s China Sales Continue to Grow
Despite trade rules, the country remains a big market
Source: Company data compiled by Bloomberg
関連記事 |
---|
DeepSeekに見る中国のAI戦略の脅威-豊富なIT人材と需要が強みに |
DeepSeekがオープンAIデータ不正入手か、マイクロソフト調査中 |
DeepSeek巡るエヌビディア急落は「序章」-「ブラック・スワン」著者 |
原題:Trump Officials Discuss Tighter Curbs on Nvidia China Sales (1)(抜粋)