By Manoj KumarNikunj Ohri

インドが32品目の関税見直しへ、米から輸入促進=高官

[ニューデリー 5日 ロイター] – インド政府は高級車や太陽光パネルなど32の品目について輸入関税を見直す計画だ。財務省高官が明らかにした。世界的に貿易を巡る緊張が高まる中、米国からの輸入増加を図るのが狙い。インドのモディ首相は来週訪米を予定している。

対象となるのはこのほかヨット、スポーツカー、半導体製造装置などの機器。

関税を所管する財務省中央物品関税局のサンジャイ・アガルワル局長は4日のインタビューで、重工業や再生可能エネルギーなどの産業を管轄する省庁が近く農業インフラ・開発目的税(AIDC)の税率引き下げについて国内の業界から意見を聴取すると述べた。各省庁は業界からの意見聴取後に関税引き下げの候補リストから対象品目を選定するという。

アガルワル氏は「大きな動きはできない。小さなステップで進める必要がある」と述べ、一時的に国内の産業を保護しつつ競争力を高めるため、税率の引き下げはあくまで徐々に進める方針を示した。

インドの対米貿易黒字にトランプ米大統領が懸念を示していることについてアガルワル氏は、米国からの輸入品の平均関税は相対的に低く、原油や液化天然ガス(LNG)を中心に今年は米国からの輸入が増えるだろうと述べた。

インドは2023/24年度の対米貿易黒字が推計350億ドルで、トランプ氏はこの貿易不均衡を取り上げてインド製品への関税引き上げをちらつかせている。