中国CPI、1月は5カ月ぶりの高い伸び PPIマイナス続く

[北京 9日 ロイター] – 中国国家統計局が9日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比0.5%上昇した。伸び率は昨年12月の0.1%から加速、5カ月ぶりの高水準だった。ロイターがまとめた予想の0.4%も上回った。

生産者物価指数(PPI)は前年比2.3%低下した。低下率は12月と同水準で、エコノミスト予想の2.1%低下よりも大幅なマイナスに沈んだ。PPIは28カ月連続でマイナス圏にある。

まちまちの消費支出と製造業の弱さが背景。トランプ米大統領による対中関税が経済への圧力となる中、アナリストは、内需押し上げに成功しない限りデフレ圧力は今年も続くと予想している。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、シュー・ティエンチェン氏は「消費者物価は緩やかに上昇すると予想されるが、工業製品の生産能力過剰が続いているため、生産者物価が短期的にプラスに戻る可能性は低い」と述べた。

今回の統計は季節的要因により歪められた可能性がある。旧正月という中国最大の連休が、昨年の2月に対して今年は1月に始まったため。消費者が食料品などを買いだめすることから、物価は旧正月に向けて上昇する傾向にある。