▽パナマ運河の港管理する香港企業、支配権を売却-トランプ氏には勝利<ロイター日本語版>2025年3月5日 1:39 JST

Crayton Harrison

  • CKハチソン、傘下部門の支配権をブラックロックなどに売却で合意
  • トランプ氏、パナマ運河を取り戻すと表明-中国が実効支配と主張

香港のコングロマリット企業、長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)は、パナマ運河に隣接する港湾を管理する傘下部門の支配権をブラックロックが率いるコンソーシアムに売却することで合意した。トランプ米大統領はパナマ運河における中国の影響力を制限するよう圧力をかけていた経緯があり、今回の取引は同氏にとって勝利となる。

  同社は世界23カ国で港湾43カ所を運営するグループ会社ハチソン・ポーツの持ち分80%に相当する傘下部門をコンソーシアムに売却することで原則合意した。

  ブラックロックのほか、同社傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)、ターミナル・インベストメントを含む同コンソーシアムは、パナマ運河の太平洋側に位置するバルボア港と大西洋側のクリストバル港の2港を運営するパナマ・ポーツの株式90%もCKハチソンから取得する。CKハチソンは今回の取引で約190億ドル(約2兆8200億円)を手にする見通し。

  トランプ氏はパナマ運河を取り戻すと表明。証拠を示すことなく、同運河は中国が実効支配していると主張していた。ブルームバーグは先月、パナマ政府がCKハチソンとの港湾運営契約を破棄するかどうかを検討していると報じていた。

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