▽EU首脳、防衛力強化で合意 ウクライナ継続支援を確約<ロイター日本語版>2025年3月7日午前 7:06 GMT+9

[ブリュッセル 6日 ロイター] – 欧州連合(EU)は6日、防衛力の強化などを協議する臨時の首脳会議をブリュッセルで開き、防衛費増額計画を支持するとともに、ウクライナへの継続支援を改めて確認した。
首脳会議にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加。EUの執行機関である欧州委員会が提案した軍事支出向けに最大1500億ユーロの共同借入を行う案などに支持を示し、共同声明で加盟各国の政府に対しこうした提案の緊急かつ詳細な検討を求めた。同声明にはEU加盟27カ国全てが合意した。
ポーランドのトゥスク首相は「欧州はこの軍備競争に立ち向かい、勝利しなければならない」とし、「欧州全体として、ロシアとのいかなる軍事的、金融的、経済的な対立にも勝利する能力がある。欧州は力強い」と述べた。
EU首脳はウクライナに対する支持を改めて表明したものの、支持を表明する声明に、米国のトランプ大統領に同調するハンガリーのオルバン首相が合意しなかった。
声明の草案によると、ハンガリーを除く26カ国は、ウクライナ抜きでのウクライナに関する交渉はあり得ないとした上で、支援の継続を確約。今回の会議の議長を務めたEUのコスタ大統領は「われわれウクライナを守るためにここにいる」と述べ、欧州委員会のフォンデアライエン委員長とともにゼレンスキー大統領を温かく迎えた。
ただ声明には「空と海」を対象としたロシアとウクライナの部分停戦に関する言及はなく、こうした停戦を求めるゼレンスキー氏の呼びかけには直接対応しなかった。