【ニューヨーク=山本貴徳】カナダの与党・自由党は9日、ジャスティン・トルドー首相(53)の後任となる党首に、元カナダ銀行総裁のマーク・カーニー氏(59)を選出した。トルドー氏は近く正式に辞任し、カーニー氏が首相に就く。
マーク・カーニー氏
支持率が低迷していたトルドー氏が今年1月に辞任を表明して始まった党首選は、カーニー氏、クリスティア・フリーランド前財務相(56)ら6人が立候補を認められ、最終的に4人の争いになった。
カーニー氏はカナダと英国の中央銀行の総裁を歴任し、「金融界のロックスター」と呼ばれる。政界での経験がないものの、多数の議員が支持を表明し、資金力でも優位に立っていた。フリーランド氏は、トルドー政権で財務相や外相を歴任し、知名度は高いが、政権の支持率低迷のあおりを受け、支持が伸び悩んだ。