▽ゼレンスキー氏「米の政治的シグナル受け取った」、軍事支援再開巡り<ロイター日本語版>2025年7月11日午前 5:34 GMT+9

[キーウ 10日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、トランプ米大統領との協議は建設的だったとし、米国の軍事支援再開に必要な全ての政治的シグナルを受け取ったとの認識を示した。
ゼレンスキー大統領はローマでの記者会見で、米国からの今後の武器供給の日程と詳細を把握していると説明。同時に、ウクライナ支援国会合への米国代表の参加に称賛の意を示した。
防空用の迎撃ミサイルシステム「パトリオット」の取得についても米国と協議中だと言及。ウクライナにはさらに10基のパトリオットが必要であり、現在チームが資金調達に取り組んでいると述べた。
また、駐米大使を交代させ、ウメロフ国防相を後任に充てる案を検討していることも明らかにし、ロシアとの戦争において防衛力強化を目指すにあたり、ウメロフ氏は適任との見方を示した。
▽ウクライナ復興会議、100億ユーロ拠出確約 新基金も創設<ロイター日本語版>2025年7月11日午前 5:30 GMT+9

[ローマ 10日 ロイター] – ロシアの全面侵攻を受けるウクライナの戦後復興を見据えた「ウクライナ復興会議」が10日、イタリアのローマで始まり、イタリアのメローニ首相はこれまでに100億ユーロ(約117億ドル)を超える復興資金の拠出が確約されたと明らかにした。
今回の会議は4回目で、ロシアによるウクライナに対する激しい攻撃が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領をはじめとする各国首脳が参加。ゼレンスキー氏は会議の冒頭で行った演説で、ロシアによる首都キーウなどに対する攻撃を「テロリズム」と非難した。
メローニ首相とドイツのメルツ首相は、第二次世界大戦後に廃墟から復興した両国の例を挙げ、ウクライナも復興できると強調。メローニ氏は開会演説で「きょうの会議で、合計100億ユーロを超える資金の拠出が確約された」と述べた。
この日の会議ではまた、イタリア、ドイツ、フランス、スペインを含む欧州10カ国が、欧州連合(EU)域内の企業によるウクライナとの貿易促進に向け最近設置された輸出保証制度に参加したことも発表された。
このほか、EUの執行機関である欧州委員会は23億ユーロの支援を表明。欧州委のフォンデアライエン委員長によると、ウクライナに最大100億ユーロの投資を行う広範な枠組みの一部となる。
フォンデアライエン氏はまた、欧州投資銀行(EIB)のほか、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドが支援するウクライナ復興のための新たな株式ファンドの創設を発表。同ファンドは2026年までに追加的に5億ユーロの提供を目指すという。
▽米ロ外相が会談、ウクライナ巡る「新アプローチ」協議 対話継続へ<ロイター日本語版>2025年7月10日午後 11:07 GMT+9

[クアラルンプール 10日 ロイター] – ルビオ米国務長官は10日、東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が開かれたマレーシアでロシアのラブロフ外相と会談し、ロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた進展が見られないことに対する米国の不満を伝えた。
会談は50分ほど継続。ルビオ氏は「率直で重要な会談だった」とした上で、柔軟に対応しなかったロシアへのトランプ大統領の失望を改めて強調したと指摘。トランプ氏がこれまで公に述べたことをラブロフ外相に改めて伝えたと語った。
その上で、ロシアが提示した「新しく、別のアプローチ」を含むいくつかのアイデアをラブロフ氏と共有したとし、帰国後にトランプ大統領に伝えると言及。「この紛争の終結に向け、将来を見据えたロードマップを策定する必要がある」と述べた。
ロシア外務省は会談後に声明を発表。ウクライナ和平やイラン、シリア情勢など多くの国際問題について率直に意見交換したとした上で、建設的な対話は継続されると明らかにした。
就任後初のアジア訪問となったルビオ長官はこれに先立ち、ASEAN外相会合に出席した。 もっと見る
ルビオ長官とラブロフ外相は2月にサウジアラビアで初めて会談、その後5・6月にも電話会談していた。
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