▽トランプ氏「今日から10日以内」に対ロ制裁、紛争終結へ進展なければ<ロイター日本語版>2025年7月30日午前 6:03 GMT+9

[29日 ロイター] – トランプ米大統領は29日、ロシアがウクライナ戦争の終結に向けて進展を示さなければ、「今日から10日以内」にロシアに対し関税などの措置を課し始めると改めて表明した。
トランプ大統領は28日、ロシアが50日以内に和平合意に応じなければロシアに制裁を科すと表明していたことについて、この期限を10─12日に短縮すると述べ、ウクライナに侵攻しているロシアに対する圧力を強めた。 もっと見る
トランプ氏は、期限短縮について、ロシアから反応は聞いていないとした上で、ロシアに対する制裁が原油市場や価格に及ぼす潜在的な影響については懸念しておらず、いかなる影響をも相殺するために米国は国内の原油生産を増やすと言明。
「これがロシアに影響を与えるかどうかは分からない。(ロシアのプーチン大統領は)明らかに戦争を継続したがっているからだ」とした上で、「しかし、われわれは関税などさまざまな措置を講じるつもりだ」と述べた。
これまでプーチン大統領との良好な関係を公言してきたトランプ氏は、停戦合意にロシアが応じないことに苛立ちを一層募らせている。新たな期限の設定は、トランプ氏が対ロ制裁の脅しを実行に移す用意があることを示唆している。
▽ロシア、米制裁の効果疑問視 「一定の免疫できている」<ロイター日本語版>2025年7月31日午前 2:40 GMT+9

[モスクワ 30日 ロイター] – トランプ米大統領がウクライナとの停戦合意に応じなければロシアに関税などの制裁措置を発動する姿勢を示していることに対し、ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は30日、ロシアは既に制裁などへの免疫を得ているとして、効果に疑問を呈した。トランプ氏などによる制裁に関する発言を引き続き注視するとも述べた。
トランプ氏は29日、事態が進展しなければ、10日以内にロシアに対し関税や他の措置を発動し始めると表明。それまでの発言よりも、期限を短縮させる姿勢を示した。
ペスコフ氏は「ロシアは長い間、膨大な数の制裁措置下にあるが、ロシア経済は多数の制限下でも機能している」とした上で「一定の免疫ができており、トランプ氏などからの発言を引き続き注視している」と述べた。
ロシア外務省のザハロワ報道官は、新たな制裁で威嚇することは「常とう手段」だとし、そうした措置は効果がなく、西側諸国の経済に悪影響を及ぼすだけであることを米国や西側諸国が理解していないのは奇妙だと述べた。「西側は制裁を手放せないでいる。他の選択肢は残されていないようだ。ロシアは対抗するだけでなく、われわれの利益にできるような措置も講じている」とも強調した。
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