Kate Sullivan

  • 会談は米東部時間19日午前9時(日本時間午後10時)開始-米当局者
  • TikTokは「米投資家ならびに米国を愛する企業が所有」-トランプ氏
Donald Trump and Xi Jinping
Donald Trump and Xi Jinping Photographer: Chris Kleponis/CNP, Oliver Bunic/Bloomberg

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の電話会談は米東部時間19日午前9時(日本時間午後10時)に行われる予定だと、米当局者が明らかにした。両首脳の会談は6月以来となる。

  会談では、中国の字節跳動(バイトダンス)の動画投稿アプリTikTokの今後や関税問題などが主要な議題となる見通し。トランプ氏は、会談では米中間の関税休止のさらなる延長が決まる可能性も示唆した。

  英国を訪問中のトランプ氏は18日、スターマー英首相との共同記者会見で「米中はディールにかなり近づいている」と発言。「中国とは休止を延長する可能性があるが、それは現在と同一の条件に基づいた延長であり、その条件はかなり良いものだ」と述べた。

  TikTokを巡る取引については「中国と連携して」進められるとし、米国は「この取引をまとめるだけで『手数料に加えて追加の取り分』を得ることになる」と指摘。TikTokは「米投資家ならびに米国を愛する企業が所有する」形になると述べた。ただ、アプリに新たなアルゴリズムが必要かどうかという質問には直接答えなかった。

  先にマドリードで行われた閣僚級貿易協議では、TikTokの米国内での運営を維持するための枠組みで両国が合意した。

  事情に詳しい関係者によれば、 TikTokの米国事業はオラクル、シルバーレイク、アンドリーセン・ホロウィッツを含む投資家コンソーシアムにより買収される見通しだ。ただ計画の全容はなお明らかになっておらず、トランプ氏と習氏の会談で最終決定する必要があると当局者らは述べている。

  トランプ氏はこれまで、TikTok米国事業の価値は数百億ドルに上る可能性があるとの見方を示しており、16日には「そのような価値が無駄になるのは見たくない」と語った。

  今回の電話会談は双方にとって節目となりそうだ。トランプ政権2期目で初となる対面での米中首脳会談の実現に向けた環境整備となるかが注目される。

半導体とレアアース

  19日の電話会談は、米中間で緊張緩和が進む中で行われる。両国は世界的なリセッション(景気後退)への懸念を高めた報復関税の応酬を巻き戻しつつある。延長を重ねてきた90日間の関税休止措置は、11月10日まで継続される見通しだ。

  米半導体大手エヌビディアをめぐる中国の対応も、両国間の火種として残る。中国当局は今月に入り、エヌビディアが2020年に行ったネットワーク機器メーカーのメラノックス・テクノロジーズ買収について、独占禁止法に違反したと判断した。米当局者は中国側交渉担当者との協議で、この動きに強い不満を示した。

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  今回の電話会談ではこのほか、米先端技術企業に不可欠なレアアースの輸出規制や、中国によるボーイング機の発注などが協議される可能性がある。

  一方、トランプ氏はロシアのプーチン大統領にウクライナでの戦争終結を迫るため、ロシア産原油を購入する中国とインドに対する制裁を強化するよう同盟国に呼びかけている。  

原題:Trump Says May Extend China Truce Alongside TikTok Talks With XiTrump, Xi Call Scheduled for 9am Washington Time on Friday (1)(抜粋)