▽高市首相、連立拡大遠のき「電撃的な解散」決意…麻生副総裁にも根回しなしで「しこり」か「プラス」か<読売新聞オンライン>2026/01/15 05:00

高市首相との会談を終え、記者団の質問に答える日本維新の会の吉村代表(14日午後、首相官邸で)=米山要撮影
首相官邸を出る高市首相(14日午後)=米山要撮影

藤原健作

[決断 26衆院選](上)

 高市首相(自民党総裁)が電撃的な衆院解散に踏み切ることを決めた。解散判断の背景と影響を探る。

 「自民と日本維新の会の連立合意について国民の審判を得る必要がある。通常国会の早期に衆院を解散します」高市首相との会談を終え、記者団の質問に答える日本維新の会の吉村代表(14日午後、首相官邸で)=米山要撮影

首相官邸を出る高市首相(14日午後)=米山要撮影

 14日夕、首相官邸。首相は自民の鈴木幹事長と日本維新の会の吉村代表(大阪府知事)、藤田文武共同代表と向き合い、こう宣言した。出席者の一人は「首相は覚悟を決めた顔だった」と語った。

 2026年度予算案の成立が年度をまたぎ、国民生活に影響が出るとの批判を覚悟の上で、首相は 乾坤一擲けんこんいってき の勝負を決断した。

 首相を突き動かしたのは、早期に政権基盤を安定させなければ、重要な局面を迎えている経済や外交・安全保障で大胆に政策を遂行できないとの危機感だ。首相は5日の記者会見で「政治の安定なくして力強い経済政策、外交・安全保障を推進できない」と強調していた。

 現状に目を向ければ、衆院では、自民会派と日本維新の会を合わせて、ぎりぎり過半数で、参院は少数与党だ。衆院選で与党で過半数を得られれば、国民の支持を背景に、国会運営でも主導権を発揮しやすくなるとの計算があった。

 もっとも、首相は「解散ありき」ではなく、違う方策も模索した。国民民主党を引き込んでの連立枠組みの拡大だ。

 自民側では麻生副総裁や萩生田光一幹事長代行が水面下で連立を見据えた交渉を進めていた。自民、国民民主両党は昨年12月、国民民主の主張に沿い、所得税の非課税枠「年収の壁」引き上げなどの税制改正で合意した。同党の玉木代表は「予算案の成立に向けて協力していく」と明言し、自民内では「連立入りが近づいた」との見方が広がった。

 だが、玉木氏は煮え切らない態度をとり続けた。昨年12月23日の記者会見では「個別法案は政策ごとに判断していく。包括的に賛成になったら連立だ」と語り、慎重姿勢を明確にした。首相は玉木氏に不信感を募らせ、現状の打開には解散しかないとの思いを強めた。

 今月9日に解散を検討する決意を固めた首相は、自民党側への根回しはしなかった。首相が麻生氏に電話で説明したのは解散検討が報じられた後だ。選挙を取り仕切る鈴木氏への説明もなく、鈴木氏は周囲に「一言も聞いていない」と強い不快感を示した。

 首相の解散戦略は、野党の意表をつくことに成功したが、与党内にしこりも残した。それでも、自民内には「首相への支持は高い。根回しを当然とする古い政治と距離を置いていると有権者に映れば、プラスだ」と期待する向きがある。与野党は動揺を隠せないままに、政治決戦に走り出した。(政治部 藤原健作)

▽立民と公明が「新党」視野、15日にも党首会談…政権批判票の受け皿狙い野田氏提案・参院は両党を残す方向う<読売新聞オンライン>2026/01/14 23:50

立憲民主党の野田代表(左)と公明党の斉藤代表

 立憲民主党と公明党が衆院選に向け、新党結成を視野に調整していることが14日、わかった。立民の野田代表と公明の斉藤代表が15日にも会談し、詰めの協議を行う見通しだ。中道改革の政治を掲げる両党は選挙協力を模索しており、新党結成で政権批判票の受け皿を作る狙いがある。

立憲民主党の野田代表(左)と公明党の斉藤代表

 複数の両党関係者が明らかにした。両党の構想では、新党は衆院に限り、参院では両党を残す方向だ。

 新党結成は野田氏が提案し、公明側が検討してきた。斉藤氏は14日、支持母体・創価学会の会合で「新党結成に向けて立民と手続きに入りたい」との方針を伝えた。斉藤氏は15日の党中央幹事会で一任を取り付けたい考えだ。野田氏はすでに常任幹事会で一任を取り付けているが、15日に両院議員総会を開き、所属議員から意見を聞く。

 両党の選挙協力を巡っては、比例選での統一名簿方式での協力案も協議の対象となっている。

 野田氏と斉藤氏は12日の会談で「より高いレベル」での選挙協力を模索することで合意していた。