- 「日本側から市場を落ち着かせる発言が出てくると確信」
- グリーンランド問題による米国債への影響は限定的と指摘

Daniel Flatley、Skylar Woodhouse
ベッセント米財務長官は20日、日本国債の売りが進む中、片山さつき財務相と協議したと明らかにした。日本国債の下落は米国債市場にも波及したとの見方を示した。
ベッセント氏は世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)出席に合わせ、現地でFOXニュースとのインタビューに応じ、「私は日本の経済担当カウンターパートと連絡を取っている。日本側から市場を落ち着かせる発言が出てくることを確信している」と述べた。
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20日の米国債市場では、ニューヨーク時間午前10時22分現在、10年債利回りが約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.27%。一時は昨年8月以来の高水準を付けた。
片山財務相はこの日、「市場を安定させるためのことはやってきているし、これからもやることは必ず約束できる」と述べ、市場に冷静な対応を呼び掛けた。ヘッジファンドマネジャーとして数十年のキャリアを持つベッセント氏は、日本の債券市場で過去2日間に「6標準偏差」の値動きが起きたと話した。米国市場に置き換えれば、10年債利回りが50bp急上昇するのに相当するという。
「米市場の反応を、日本で国内要因によって起きている動きと切り分けるのは極めて難しい」とベッセント氏は述べ、「日本の金利は大幅に上昇している」と付け加えた。
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ベッセント氏は、日本国債の下落はグリーンランドを巡る報道が注目される前から始まっていたと指摘。トランプ米大統領が自身のグリーンランド支配構想に反対する欧州諸国に対し、関税引き上げを示唆したことへの懸念が市場に与えた影響については、限定的だとの見方を示した。
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原題:Bessent Gets in Touch With Japan as Treasuries Get Roiled (1)(抜粋)
▽片山財務相、財政の健全性維持しつつ支出増やす方針語る-ダボスで<bloomberg日本語版>2026年1月20日 at 19:51 JST

片山さつき財務相は20日、スイス・ダボスで開催されている世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)のパネルディスカッションに登壇し、国債利回りの上昇に関する質問に対し、日本は財政の持続可能性を維持しつつ支出を増加させると語った。
片山氏の主な発言は以下の通り:
- 金融セクターやその他の投資家に対し、日本は持続可能な財政を追求し続けていると伝えている
- 最新の予算では、日本の債務依存比率が前年より低下しており、これは税収の増加によって可能になったとしている
- こうした変化に対する楽観論が日本で広がっている
- 日本の投資は経済だけでなく、国家安全保障と将来的な耐久力にも寄与する
- 日本は長年、米国と中国の間に位置しており「動けない」
- 米国は、日本の唯一の国家安全保障上の同盟国だ
- 日本は中国政府から正当な理由なく制限を受けている
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原題:Japan’s Katayama: To Maintain Fiscal Health While Spending More(抜粋)
▽日本国債急落、トレーディング現場は「狂乱」-財政懸念が突然広がる<bloomberg日本語版>2026年1月21日 at 0:41 JST
- 一部のヘッジファンド、ポジション慌てて巻き戻し-利益狙う向きも
- 「トラスショック」発生の可能性を市場が織り込み-Sストリート
Ruth Carson、Taiga Uranaka、Lisa Du、Finbarr Flynn
日本国債下落は緩やかに始まり、急激に加速した。
東京のトレーディングデスクでは朝方はのんびりとしていたが、その後、「記憶に残る中で最近では最も混乱した相場」に急変したと、数人の市場関係者は話した。数週間にわたってくすぶっていた日本の財政状況を巡る懸念が前触れもなく20日午後に突然広がり、日本国債の利回りは複数の年限で過去最高に達した。
この急落で、一部のヘッジファンドは損失が膨らんだ取引を慌てて巻き戻す羽目に陥り、生命保険会社は国債を投げ売り、少なくとも一社の社債投資家は数百万ドル規模の取引から撤退した。日本国債の売りの直接的な引き金ははっきりしないままだが、市場の根底にある懸念は明らかだった。つまり、高市早苗首相の減税と歳出拡大案が、世界有数の公的債務を抱える日本の財務健全性に対する懸念を強めていた。
ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントのシニア債券ストラテジスト、ルー・マサヒコ氏は、2022年に英国債が急落した「トラスショック」を引き合いに出し、「本日の急落は、日本で『トラスショック』が発生する可能性を市場が基本的に織り込み始めたということだ」との見解を示した。
日本政府が20日に実施した20年債入札も低調だった。必ずしも激しい売りを招く結果ではなかったが、入札の不調が高市氏の減税計画に対する懸念と相まって市場心理が急速に冷え込み、売り圧力がスパイラル的に拡大した。
三井住友DSアセットマネジメントグローバル債券グループの国部真二リードファンドマネジャーは、当初は普段通り通過したように見えた20年債入札が突然、猛烈な売りを引き起こし、誰もが画面に釘付けになったと語った。

日本国債の30年物および40年物利回りはそれぞれ25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り上昇し、トランプ米大統領が広範な関税を発表して世界の市場を混乱させた昨年4月以来の大幅上昇を記録した。
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この混乱から利益を得ようとした投資家もいる。シンガポールを拠点とするリード・キャピタル・パートナーズのジェラルド・ガン最高投資責任者(CIO)は、極端な動きを目の当たりにし、午後の取引で日本国債の購入を始めたと明らかにした。
「市場はまさに狂乱状態だった。利回りが27bpも動くなんて異常だ。あまりに市場が常軌を逸していたので、米国債を一部売って日本国債を買わずにはいられなかった」と述べた。
Tロウ・プライスのポートフォリオマネジャー、ビンセント・チョン氏は、ポジションをアンダーウエートとしていたが、急落局面でその一部を巻き戻した。
「この日のような相場の狂乱を見れば、ポジションを縮小したくなるものだ。相場がどこまで行くか、正確に分からないからだ」と語った。
社債市場にも波及
日本の社債市場にも混乱の影響は波及した。高格付け社債の平均利回りは19日に既に過去最高に上っていたが、そこからさらに上昇。長年の低金利に慣れていた借り手にとって、問題になるだろうと一部企業が指摘していた水準に達した。
20日の荒い値動きで、少なくともクレジットトレーダー1人が数百万ドル規模の取引から手を引いた。
部外秘の問題を話しているとして匿名を要請したこのトレーダーによると、日本の大手製造業の傘下企業が発行するドル建て証券に対する購入注文を、顧客の指示で中止した。資金調達コストの全般的な上昇が発行体の信用力に打撃を与える可能性が懸念されているという。
弱気見通し
財政不安と金利の漸進的な上昇による圧力にさらされている日本国債に対して、世界の債券投資家はますます弱気に傾きつつある。日本国債を売り、利回りが上昇すれば利益が得られる取引は長らく成功せず、「ウィドウメーカー(寡婦製造機)」と呼ばれてきたが、その取引に対する関心が高まっている。
日本国債の急落で、ポートフォリオに大規模な保有を抱える日本の生保は苦境がいっそう強まる。金利がいっそう魅力的になるとしても、将来の安定に対する懸念が続く中では、生保が日本国債に再び買い向かうのは難しいだろうと、大手生保の投資マネジャーは語った。
高市氏は国債の追加発行なしに食料品に対する消費税を2年間ゼロとすることは可能だと主張しているが、投資家は懐疑的だ。2年間なら28年となるが、同年に予定される参議院選挙を前にした消費税の引き上げは政治的に可能性が低いことから、恒久的な措置になるとみるアナリストも一部いる。
ブルームバーグのマクロストラテジスト、ベン・ラム氏は「市場から政策当局者へのメッセージは極めて明確だ。その野心に見合う新たな歳入もなく歳出を拡大しようとするのなら、利回りの大幅上昇を覚悟すべきだということだ」と指摘した。
原題:Sudden Japan Bond Crash Unleashes Turmoil on Trading Floors (1)(抜粋)
