• ミネアポリスで連邦捜査官が看護師男性を銃撃-7日には女性射殺
  • トランプ氏の移民取り締まり強化策、共和党内で支持揺らぐ兆し
連邦捜査当局は射撃事件の現場を封鎖(1月24日、ミネアポリス)
連邦捜査当局は射撃事件の現場を封鎖(1月24日、ミネアポリス)Photographer: Stephen Maturen/Getty Images

Steven T. DennisErik Wasson

米ミネソタ州ミネアポリスで連邦当局の職員が男性を射殺した事件を受け、トランプ大統領が掲げる移民取り締まり強化策への支持が共和党内でも揺らぐ兆しが出ている。

  ミネアポリスでは24日、集中治療室(ICU)の看護師だったアレックス・プレッティ氏が連邦捜査官に押さえつけられ、銃で撃たれて死亡した。同地では7日、移民・税関捜査局(ICE)職員が不法移民の取り締まり中、車内にいた女性を射殺するという事件が起きたばかり。現地では抗議活動や当局に対する調査要求が拡大している。

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  共和党内での動きは、トランプ氏との決別にはなお程遠い。ただ、民主党が再び政府機関閉鎖を示唆するなか、11月の中間選挙を前に政権の強硬姿勢に対する不安が与党内で強まっていることを映している。民主党上院トップのシューマー院内総務は、共和党が国土安全保障省(DHS)への予算削減に同意しない限り、大規模な歳出法案を阻止すると表明した。

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  ソーシャルメディアなどに掲載された多くの動画には、概ね平和的に抗議し、捜査官の行動を撮影していた人々に対し、捜査官が催涙スプレーを使ったり、突き飛ばしたり、殴ったり蹴ったりする様子が映っている。

  共和党のカマー下院監視委員長は25日、FOXニュースの番組で、トランプ大統領は「移民対応の進め方はミネアポリスの人々に判断させる」ことも検討すべきだと示唆した。一方で、移民当局の捜査官を擁護した。  

Border Patrol Kills Man As Minnesota Crackdown Fuels Outrage
射撃現場近くに立つ住民(1月24日、ミネアポリス)Source: Bloomberg

  下院国土安全保障委員会の委員長を務める共和党ガルバリーノ議員は、移民問題を所管する当局トップに対し、公聴会での証言を求めた。24日付の書簡で同議員は「議会には、法執行機関と彼らが守り奉仕する人々の安全を確保する重要な責務がある」と述べた。

  同党のティリス上院議員は「ミネアポリスでの銃撃事件については、徹底的かつ公平な調査が行われなければならない」と指摘。そのうえで「これは、法執行に関わるすべての銃撃事件の後に、法執行機関と米国民が期待する基本的な基準だ」と強調した。

  テキサス州選出のマコール下院議員も、Xへの投稿で調査を要求。調査の目的について同議員は「一連の事案の真相を明らかにするとともに、国民の司法制度に対する信頼を維持するためだ」としている。

  一方、スーン上院院内総務ら議会共和党の指導部は沈黙を保っており、党内ではプレッティ氏射殺事件への対応をなお見極めている状況がうかがえる。

原題:GOP Wavers on Trump Immigration Crackdown After Latest Killing(抜粋)