• アンソロピック「安全なAI」開発方針修正、AIディストピア論に反発
  • 数日中に一律関税15%も、FRB高官とAI、キューバ警備隊が発砲
アンソロピックのウェブサイト
アンソロピックのウェブサイトPhotographer: Gabby Jones/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

「安全なAI」方針修正

安全な人工知能(AI)開発を掲げるアンソロピックが中核となる方針を緩和した。競争力を維持するために必要な措置としており、競合勢に対して大きな先行優位を確保していないと判断した場合には、開発を遅らせない方針に改めたと説明した。同社は安全重視で競合勢との差別化を図ってきただけに予想外の動きとなる。アンソロピックはAIツール「Claude」の軍事利用を巡って米国防総省と対立。国防総省は冷戦時代に成立した「国防生産法」を発動してアンソロピックに技術提供を強制する可能性があると警告し、27日までの回答を迫っている。

AI暗黒論に反発

AIが大量失業を招くという、シトリニ・リサーチが発表したディストピア(暗黒郷)シナリオに対し、投資家や経済学者から世界的な反発が起きている。特に批判の的となっているのが、企業がAIへの投資を増やす一方で労働者を減らす「人間の知能置換スパイラル」との主張だ。シタデル・セキュリティーズは、自動化の影響を受けやすいとされるソフトウエアエンジニアの求人件数はむしろここ数カ月で急増していると反論。AIは人間の労働者を置き換えるのではなく、「労働力の補完となる可能性が高い」と述べた。

数日中に一律関税15%も

米国が世界一律で課す新たな関税を巡り、トランプ大統領は「適切と判断される場合」には税率を15%に引き上げる大統領令に数日以内に署名する見通しだ。米通商代表部(USTR)のグリア代表がブルームバーグテレビジョンで、「現在は10%が適用されている。適切と判断される場合には15%に引き上げるとの告示が出されることになるだろう」と述べた。トランプ氏は最高裁による一部関税の無効判断を受け、世界一律で10%の関税を課す新たな大統領令に署名。その後、15%への引き上げを示唆していた。また、中国製品に対する関税を巡っては、グリア氏はFOXビジネスとのインタビューで品目に応じて35-50%の税率維持を目指すと語った。

金利政策とAI

米連邦準備制度理事会(FRB)高官からAIを巡る発言が相次いだ。リッチモンド連銀のバーキン総裁は、AIの創造的破壊への対応として金利政策を用いるべきではないと指摘。カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は、米国で高齢化が進む中、労働力減少をAIが補完する可能性があるとの見解を示した。雇用についてはかなり良好な状況にあるとする一方、インフレについては「なお取り組むべき課題がある」とも述べた。セントルイス連銀のムサレム総裁は、フェデラルファンド(FF)金利が中立金利に近い水準にあり、雇用とインフレのリスクバランスは均衡しているとの認識を示した。

キューバ警備隊が発砲

キューバ政府は、同国の沿岸警備隊が米フロリダ州の登録標識を付けた高速艇から発砲を受けた後、その高速艇に向けて発砲し、4人を射殺、6人を負傷させたと明らかにした。キューバの国営ニュースメディアが同国内務省の声明を掲載した。米国とキューバとの緊張は高まっている。トランプ米政権は共産主義政権のキューバに対して事実上の海上封鎖を敷き、同国は燃料の入手が極めて困難になっている。トランプ氏は60年に及ぶキューバ体制崩壊についても言及している。

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