• 税率を15%に上げる大統領令に数日以内に署名する見通し-グリア氏
  • 貿易合意を結んだ国・地域との間で「継続性」確保目指すとも発言
港に停泊したコンテナ船(中国・広州)
港に停泊したコンテナ船(中国・広州)Source: Bloomberg

Hadriana LowenkronJonathan FerroAnnmarie HordernLisa Abramowicz

米国が世界一律で課す新たな関税について、トランプ大統領は「適切と判断される場合」15%に引き上げる大統領令に数日以内に署名する見通しだ。政権はまた、貿易合意を取りまとめた国・地域との間で「継続性」の確保を目指している。米通商代表部(USTR)のグリア代表が明らかにした。

  グリア氏は25日にブルームバーグテレビジョンに出演し、「現在は10%が適用されている。適切と判断される場合には15%に引き上げるとの告示が出されることになるだろう」と述べた。

  トランプ氏は20日、最高裁による一部関税の無効判断を受け、世界一律で10%の関税を課す新たな大統領令に署名。その翌日には同関税率を15%に引き上げる考えを示唆した。

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  10%関税は24日に発効したが、政権はその後、主要な貿易相手国・地域との合意を順守しつつ、トランプ氏の税率引き上げ方針をどのように実施していくのかについて、詳細をほとんど明らかにしていない。

  関税率を引き上げた場合、欧州連合(EU)との合意違反にならないのかと問われたグリア氏は、「それが他の国・地域にどのように適用されるかについては」後ほど説明すると述べるにとどめた。

  同氏はまた、一連の変更によって、貿易合意を結んでいる一部の国・地域に対する累積関税率が高まることにはならないとの考えを繰り返し示唆した。

  これはEUや英国など、一律15%の関税を課されれば負担が一層重くなると警戒されていた貿易相手にとっては前向きなシグナルだ。

  「重要なのは、過去1年にわたる政策を再構築し、継続性を確保することだ。それにより合意を順守できる立場を維持しつつ、執行もできるようになる」と話した。

  グリア氏はFOXビジネスとのインタビューにも同日応じ、中国製品に対する関税について、品目に応じて35-50%の税率を維持することを目指していると発言。

  「その水準を維持する見通しだ。それ以上にエスカレートさせる意図はない。以前の合意をしっかりと守る考えだ」と述べた。

  トランプ大統領は3月末から4月初めにかけて中国を訪問し、習近平国家主席との間で、両国間の関税措置の停止期間延長について話し合う見通しだ。

  グリア氏はまた、ブルームバーグとのインタビューで、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を巡る協議が続いていると説明。ただ、協定の抜本的見直しではなく、両国との間で付属的な合意を目指していることを示唆した。

  「USMCAに付け加える形でカナダ、メキシコと個別の合意を結ぶかもしれない。協定のいくつかの隙間を埋めなければならない」と語った。

  トランプ氏がUSMCAからの離脱を密かに考えているという、ブルームバーグ・ニュースによる11日の報道については「公然の事実だ」として、内容を認めた。

  その上で、「大統領はUSMCAの実績に懸念を抱いていることを明確にしている。この協定を単に形式的に承認すべきではないと考えている」と述べた。

原題:Trump to Hike US Tariff to 15% ‘Where Appropriate,’ Greer Says(抜粋)