• 無議決権株を転換可能とする仕組み、有事の経営関与を強化
  • 政府1000億円と民間32社1676億円、民間からの出資が想定上回る

Hiroshi Miyazaki

赤沢亮正経産相は27日の記者会見で、次世代半導体の量産を目指すラピダスに対し、26日までに総額2676億円の出資を実行したことを明らかにした。内訳は情報処理推進機構(IPA)を通じた政府出資が1000億円、民間32社による出資が1676億円。

  赤沢経産相は、昨年11月時点に想定していた民間からの出資額1300億円を上回ったことについて、「ラピダスの期待が高まっていると認識している」との認識を示した。

  その上で、同プロジェクトは政府が進める成長投資の要であり、「必ず成功させなければならない国家的プロジェクト」だと強調した。

  赤沢経産相の会見後、経産省はラピダスへの出資の詳細を説明した。それによると、政府は議決権ありの種類株式、議決権なしの種類株式、黄金株の3種類で保有することになる。

  今回の出資の特徴は、ラピダスの経営が悪化するなどの有事となった場合、議決権なしの種類株式を議決権ありの種類株式に転換できる点にある。転換する割合については、その時々の状況に応じて判断していくことになるとした。

  経産省は26年度予算で1500億円の出資を計上している。この追加出資が完了し、議決権なしの株式を議決権ありに転換した場合、政府の保有比率は最大6割となる。

  一方、黄金株は、株式譲渡の承認や募集株式の発行、取締役の選任や解任といった重要な決議事項について拒否権を持つとしている。

  赤沢経産相のそのほかのコメント

  • IPA通じて1000億円出資、それによって獲得した議決権は11.5%
  • 政府が進める成長投資の要で必ず成功させなければならない、全力で取り組んでいく
  • 備考:政府は、30年度までに半導体や人工知能(AI)分野に10兆円以上の公的支援を行う方針を示し、切れ目のない支援を続ける姿勢を鮮明にしている
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