▽トランプ氏、イランに関し「満足していない」-中東の大使館職員退避<bloomberg日本語版>2026年2月27日 at 22:58 JST

  • イランの核兵器保有を望んでいないが決定的な言葉ない-トランプ氏
  • イランとオマーンは進展を楽観、米交渉団はジュネーブ協議後に失望
エルサレムの米国大使館の道順を示す標識
エルサレムの米国大使館の道順を示す標識Photographer: Ahmad Gharabli/AFP/Getty Images

Andrey Biryukov

米イラン関係の緊張が続き、域内で紛争が勃発するとの懸念を背景に、米英や中国など各国が、中東の大使館から職員を避難させ、渡航注意情報を発出している。トランプ米大統領は27日、イラン攻撃回避に向けた外交交渉に悲観的な見方を示した。

  トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「現在の動きには満足していない。彼らは合意すべきだ。合意すれば賢明だろう」と発言。

  「われわれはイランが核兵器を保有することを望んでいないが、彼らはそうした決定的な言葉を口にしていない」と述べた。

  米政府は同日、在エルサレム大使館の緊急時対応以外の職員に対し、イスラエルからの退避を許可した。イスラエルは米国の攻撃に加わった場合、イランによる報復攻撃の標的となる恐れがある。

  米国務省は23日、在ベイルート米国大使館の一部職員に退避を命じた。英国や中国、インドなども自国の市民や外交官に対し、中東の一部地域から避難するよう勧告した。

  このほか、オーストラリアやポーランド、フィンランド、スウェーデン、シンガポールなども、市民に中東の一部地域からの退避を勧告。英国は外交スタッフを一時的にイランから避難させた。

  米国とイランは26日にスイスのジュネーブで交渉を行った。両国は3月第1週にも交渉を再開することで合意。2日にウィーンで実務者レベルの協議が開かれる可能性もある。

関連記事:米イラン核協議、実務者レベルで来週再開-「重要な進展」とオマーン

  訪米したオマーンのバドル外相は27日、ホワイトハウスでバンス米副大統領と会談。会談後に「和平は手の届くところにある」と述べた。オマーンは米イラン協議で仲介役を務めている。リンク

  イランとオマーンが進展に楽観的な姿勢を示す一方、トランプ氏の同日の発言はそれとは異なるトーンだった。

  トランプ氏は「最終決定は下していない」とした上で、「イランが核兵器を保有することは認められない。彼らの交渉の進め方にも満足していない」と述べた。

  米国の立場について知る関係者によれば、ウィトコフ特使とトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏が率いる米国の交渉団は、失望した状態でジュネーブを離れた。

  いかなる紛争でもイスラエルが関わる可能性が高いとの見方が、同国金融市場への重しとなっている。通貨シェケルはここ2日間の下落率が、イランとの戦争が始まった昨年6月12日以来の大きさとなった。

  在エルサレム米大使館は27日に情報を更新し、緊急事態要員ではない職員とその家族に対し、民間機の便があるうちにイスラエルから出国することを検討するよう勧告した。中東地域の緊張の高まりにより、これまでに多くの航空会社がイスラエルの商都であるテルアビブと他国を結ぶ便を停止している。

  同大使館はまた、エルサレム旧市街やヨルダン川西岸など特定地域への職員の渡航を禁止する可能性があると説明した。

  ルビオ米国務長官は、3月2-3日にイスラエルを訪問する。国務省は27日、同長官が「イランやレバノンに加え、トランプ大統領のパレスチナ自治区ガザに関する20項目の和平案の実施に向けた継続的な取り組みなど、地域の主要課題について協議する」と説明した。

GREECE-US-IRAN-DEFENCE-DIPLOMACY
ギリシャのクレタ島を出港した米空母ジェラルド・フォード(2月26日)Photographer: Costas Metaxakis/AFP/Getty Images

  トランプ政権は外交の余地はなお残されているとの姿勢を示す一方、中東への軍事力終結を続けている。

  イスラエルの報道によると、同国の領海に2隻目の米空母ジェラルド・フォードが到着した。同艦はイラン攻撃に加わる可能性があるほか、イランによる報復攻撃からイスラエルと米国の資産を防衛する役割を担うことが想定される。

原題:Embassies Evacuate in Mideast With Trump ‘Not Happy’ On Iran (1)(抜粋)

▽米、国民にイラン渡航中止を勧告 滞在者には即時退去求める<ロイター日本語版>2026年2月28日午前 6:53 GMT+9

米、国民にイラン渡航中止を勧告 滞在者には即時退去求める

[27日 ロイター] – 米国務省は27日、米国民に対し、いかなる理由であれイランに渡航しないよう勧告した。イラン国内にとどまっている米国人に対しては、直ちに退去するよう改めて求めた。

また、ルビオ国務長官は声明で、イランを「不当拘束支援国」に指定したと発表。「イラン政権は人質を取るのをやめ、イラン国内で不当に拘束されている米国人全員を解放しなければならない。そうすれば、今回の指定と関連する措置は終了する可能性がある」と述べた。

▽サウジ空軍基地で米軍機増加、 米イラン緊張下 衛星画像で確認<ロイター日本語版>2026年2月28日午前 5:09 GMT+9

Catherine CartierEleanor WhalleyMaria Laguna

サウジ空軍基地で米軍機増加、 米イラン緊張下 衛星画像で確認

[27日 ロイター] – 米国とイランとの間の緊張が高まる中、米軍が使用するサウジアラビアの空軍基地に配備されている空中給油機などの軍用支援機の数が2月半ば過ぎの4日間に増加していたことが衛星画像で確認された。

米国はイランと核問題を巡る協議を続けながらも、中東海域に空母打撃群を展開し攻撃態勢を整えている。こうした中、米軍が数十年にわたり利用しているサウジのプリンス・スルタン空軍基地に配備されている軍用機の数が2月17日に撮影された高解像度の衛星画像では27機だったが、21日の画像では少なくとも43機に増えていたことが分かった。

軍事衛星画像を分析する「コンテスティッド・グラウンド」の画像分析官ウィリアム・グッドハインド氏によると、21日の画像にはボーイング製のKC-135空中給油機13機や、早期警戒管制機(AWACS)6機を含む合計29機の大型機が駐機しているのが写っている。17日撮影の画像では11機だった。

米国防総省はロイターの取材に対しコメントを控えている。サウジ政府からもコメントは得られていない。

サウジはイランに対する軍事行動のために自国の領土や領空を使用することは認めない姿勢を示している。