- トランプ氏、イラン海軍艦船9隻を破壊し沈めたとトゥルースに投稿
- トランプ氏、イラン新指導部との協議に合意-アトランティック誌

米国とイスラエルは2月28日朝、イランに対して大規模なミサイル攻撃を開始した。核兵器開発を防ぐためとしている。最高指導者のハメネイ師は死亡した。
イランは対抗措置として、イスラエルに加え、中東各地の米軍基地などに報復攻撃を実施。イスラエル軍によると、イランは合計で数百発のミサイルを発射した。
この攻撃で湾岸地域の一部空港も被災した。市場への影響は不透明だが、一部のデジタル資産は値上がりした。トランプ大統領はイラン海軍9隻を米軍が破壊し、沈めたと投稿した。日本時間3月2日午前6時30分時点の最新情報は以下の通り。
戦闘継続へ
トランプ米大統領は1日、イランでの戦闘作戦は全ての目標が達成されるまで継続されると述べた。
大使館を閉鎖
アラブ首長国連邦(UAE)は、イランによるミサイル攻撃を受けて在テヘランの大使館を閉鎖し、大使ならびに全ての外交官を撤収させた。外務省がXへの投稿で明らかにした。
イラン軍参謀総長が死亡
イラン軍のアブドルラヒム・ムサビ参謀総長を含む複数の高官が米国とイスラエルによる攻撃で死亡したと、国営イラン放送(IRIB)が報じた。
海に沈めた
トランプ米大統領は1日、「米国はイラン海軍の艦船9隻を破壊し、海に沈めたとの報告を先ほど受けた」とトゥルース・ソーシャルに投稿した。「残る海軍も標的にしていく」と述べ、米軍は別の攻撃でイラン海軍本部の「大半」を破壊したと続けた。
アブダビとドバイの株式市場は休場
アブダビ証券取引所とドバイ金融市場は3月2、3両日、休場となる。アラブ首長国連邦(UAE)の金融当局が電子メールで発表した。
イラン新指導部との協議
トランプ米大統領はイランの新たな指導部と協議することに同意したと述べた。アトランティック誌がトランプ氏との通話に基づき報じた。トランプ氏は同誌に対し、「彼らは協議を望んでいる。私は応じることに同意したので、話し合うことになる」と語ったという。
緊張緩和への取り組み
オマーン外務省のX投稿によれば、イランのアラグチ外相はバドル外相との電話会談で、イランが緊張緩和と安定化に向けた「真剣な取り組み」を排除しない考えを示した。バドル外相はイランに停戦と交渉再開を訴え、近隣国との関係を損なうような行動を自制するよう求めた。
米国側に初の死者
米中央軍は1日、イランに対する作戦中に米兵3人が死亡、5人が「重傷」を負ったと発表した。
閉鎖の意図否定
イランのアラグチ外相はアルジャジーラTVとのインタビューで、ホルムズ海峡を閉鎖する意図はないと主張し、現時点で海峡は開かれていると述べた。同外相はまた、湾岸諸国の怒りは認識しているが、圧力はイランではなく米・イスラエルにかけるべきだとも述べた。
中国が米・イスラエルを非難
中国は1日、米国とイスラエルによる対イラン軍事行動が中東を一段と不安定にし、国際法を損なうリスクがあると非難した。国営の新華社通信が報じた。王毅外相はロシアのラブロフ外相との電話会談で、中国は国際関係における武力行使に反対すると表明し、イランへの攻撃とイラン最高指導者ハメネイ師の殺害は「受け入れられない」と述べた。
トランプ米大統領が警告
トランプ米大統領は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に「イランはきょう、これまでないほどに激しく攻撃するつもりだと表明した」と投稿し、「そんなことはしない方がいい。もし実行したら、われわれはこれまで見たことがないような力で攻撃する」と続けた。
ハメネイ師
ハメネイ師の死亡はまず、トランプ氏が発表した。1979年のイラン革命以降では2人目の最高指導者で、86歳だった。トランプ氏は「歴史の中で最も邪悪な人物の一人が死んだ」とトゥルース・ソーシャルに投稿し、イラン国民に体制転換を呼びかけた。
イランの国営メディアは当初、この発表を否定し、ペゼシュキアン大統領を含めて指導者らの多くは安全だと主張したが、テヘラン時間3月1日午前5時(日本時間午前10時半)ごろ、ハメネイ師の死亡を確認した。オフィス施設内で殺害されたとし、40日間の国家服喪の期間に入るという。
ハメネイ師の死去により、次期最高指導者は誰になるのかという疑問が浮上する。後継者が指定されていなかったためだ。聖職者で構成する専門家会議による選出が必要になるが、それまでは大統領と司法府のトップ、護憲評議会の法学者1人で構成する評議会が職務を代行する。
関連記事:イラン最高指導者ハメネイ師が死亡-30年余り権力掌握、西側と対峙
標的
米中央軍はイラン革命防衛隊の指揮統制施設や防空能力、ミサイルおよびドローンの発射拠点、軍用飛行場を標的にしたと発表した。中央軍がXに投稿した内容によると、米軍は低コストの一方向型攻撃ドローンを戦闘で初めて使用した。
トランプ氏はイラン空爆は1週間を通じて続くとしている。米軍によれば、米国側に死者や戦闘関連の負傷者の報告はない。
イラン国営テレビが赤新月の情報として伝えたところでは、今回の攻撃で201人が死亡し、747人が負傷した。

イランの報復
イランは中東各地にミサイルとドローンの大規模な攻撃を仕掛けた。標的にはアラブ首長国連邦(UAE)、カタール、クウェート、サウジアラビアなどの米軍基地や拠点が含まれる。防衛システムがミサイルとドローンを迎撃し、ドバイの豪華な高層ビル群や富裕層の居住区を守った。中央軍は米国の施設に「最小限の」損害があったことを確認した。
イスラエル軍によると、イランはミサイルを数百発発射した。イランは極超音速ミサイル「ファッターフ2」を初めて発射したと、同国政府系のファルス通信は報じた。
ハメネイ師の顧問だったラリジャニ前国会議長は、イスラエルと米国に対して両国が見たこともない力で攻撃すると表明。ペゼシュキアン大統領は、ハメネイ師殺害への「復讐と報復」は「法的に正しい」と語った。
原油輸送に支障
石油タンカーはホルムズ海峡の航行を次第に回避しており、イランのメディアはホルムズ海峡が「事実上閉鎖された」と報じている。ブルームバーグが確認した通達によれば、日本郵船は自社の船舶にホルムズ海峡を通航しないよう指示した。これに先立ち、米国は船舶に対してペルシャ湾およびアラビア海、特に米軍資産から30カイリの範囲には近づかないよう警告していた。
関連記事:ホルムズ海峡を船舶回避、日本郵船も指示-事実上閉鎖とイラン報道
オマーンの海上安全当局によると、同国北部沖のホルムズ海峡付近で小型石油タンカーが攻撃され、4人が負傷した。イラン最高指導者の諮問機関である公益判別会議のメンバーであるモフセン・レザイ氏は1日、「米国の船舶は1隻たりともペルシャ湾に入るのを許さない」と国営テレビに語った。
一方、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは1日の会合で、4月の増産に合意したと会合に出席した参加国の代表が明らかにした。イランの原油生産量は日量約330万バレルで、OPEC加盟国では第4位。
空の旅は混乱
ペルシャ湾岸諸国は相次いで領空を閉鎖した。中東は東西を結ぶ重要な航空回廊の要衝だが、ドバイやドーハ、アブダビなど世界的なハブ空港でフライトキャンセルが相次ぎ、混乱が広がっている。
エミレーツ、エティハド、カタール航空はいずれも運航を事実上停止した。また、ドバイ国際空港の一部は損壊した。主要ターミナルビルの一つに空爆による影響があったとみられる。
関連記事:中東航空会社の運休広がる、イランの攻撃で-ドバイ空港は事実上閉鎖
市場への影響
原油市場は週末のため取引は行われていない。米国とイランの緊張を受け、原油価格は年初来で既に20%近く上昇している。ブレント原油は2月27日に2.5%高の72.48ドルと、昨年7月以来の高値で取引を終えていた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインはアジア時間1日午前の取引で持ち直し、一時2%余り上昇し、6万8196ドルを付けた。
関連記事:ビットコイン、一時6万8000ドル台に回復-イランのハメネイ師が死亡
イラン内部
トランプ大統領はSNSに投稿した動画で、イラン国民に向け「自由の時は間近だ。私たちの作戦が終了したら、政府を掌握せよ。それはあなた方のものになる。恐らくこれは、何世代に一度しか来ない機会かもしれない」と呼び掛けていた。
ハメネイ師は公に後継者を指名しておらず、聖職者から成る専門家会議が新たな指導者を指名する必要がある。当面は最高指導者が指名した聖職者6人と、法律専門家6人から成る護憲評議会が最高指導者の職務を担う。
ラリジャニ氏によると、同評議会は1日中に会合を開く。
米議会の反応
現時点での議会の反応は、一部例外を除き、ほぼ党派線に沿って分かれている。共和党は軍事行動への支持を表明する傾向が強く、民主党は大統領の攻撃実施権限を制限する決議案の採決を求めている。
原題:Iran Supreme Leader Killed in US-Israel Attack as War Widens (2)、Iran Strikes: The Latest on US-Israel Conflict With Tehran(抜粋)
原題:Iran Supreme Leader Killed in US-Israel Attack as War Widens (2)、Iran Strikes: The Latest on US-Israel Conflict With Tehran(抜粋)