- 昨年の日米合意に比べて日本の扱いが不利になることないよう要請
- ラトニック商務長官と対米投資2号案件を中心に議論したと説明

Yoshiaki Nohara、Akira Matsui、Nao Sano
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赤沢亮正経済産業相は7日(日本時間)、米国が新たに課した10%関税を15%に引き上げる意向を示していることについて、日本を対象としないよう申し入れたことを明らかにした。
訪米した赤沢氏がラトニック米商務長官と会談後、記者団に語った。赤沢氏は米国の新たな関税措置で「日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないよう」要請したと述べた。
トランプ政権は1974年通商法122条を基に、世界一律で10%の関税を課しており、ベッセント財務長官は近く税率を15%に引き上げるとの見通しを示している。
赤沢氏はこれに加え、米国側が検討しているという通商法301条に基づく措置についても昨年の日米合意より不利になることがないよう要請したほか、この合意事項に追加的な措置を求めないよう申し入れたと説明した。同条では外国の通商措置が米企業に対して差別的であるか、国際貿易協定に基づく米国の権利を侵害していると判断した場合に、報復関税を発動する権限を認めている。
日米双方が引き続き「昨年の合意を実施していく旨を改めて確認した」と赤沢氏は述べ、米国側の回答については外交上のやり取りとしてコメントを控えた。
日米両国は19日に予定されている高市早苗首相とトランプ米大統領との首脳会談に向けて、通商分野の協議を深めようと調整している。
2月には対米投資の1号案件として、ガス火力発電など総額360億ドル(約5兆6000億円)規模のプロジェクトを発表していた。また2号案件は原子力発電所の建設、液晶・有機ELディスプレー製造、銅精錬の3事業が有力候補で、投融資総額は1000億ドル(約15兆円)を超える可能性があると7日付の読売新聞が報じた。
赤沢氏は、今回のラトニック氏との会談で、議論の中心は2号以降のプロジェクトに関するものだったと述べた。イラン情勢も念頭に、エネルギーや重要鉱物、AI(人工知能)における日米の具体的な協力や連携についても議論したという。
米国政府は投資プロジェクトの進捗(しんちょく)に注目しており、遅れていると判断すれば、日本からの輸入品に対する関税を引き上げるリスクもある。
2月下旬に米連邦最高裁が大規模な関税措置について無効との判断を下した後も、トランプ政権は代替措置の導入を進めている。日本側は、昨年の貿易・経済合意よりも不利な条件にならないことを目指している。