
[ワシントン 11日 ロイター] – トランプ米政権は11日、日本を含む16の主要貿易相手国・地域に対し、通商法301条に基づく不公正な貿易慣行の調査を開始すると発表した。
トランプ大統領が非常事態権限に基づいて発動した広範な関税措置を米最高裁が2月に違法と判断したことを受け、新たな関税導入に向けて対象国の過剰生産能力を焦点に調査する。
米通商代表部(USTR)のグリア代表は、調査により中国、欧州連合(EU)、インド、日本、韓国、メキシコなどに今夏までに新たな関税が課される可能性があると説明。
「大幅かつ持続的な貿易黒字や低稼働率あるいは未活用の生産能力など、さまざまな製造業分野において構造的な過剰生産能力や生産量を示すとみられる証拠がある国・地域に焦点を当てる」と記者団に述べた。
台湾、ベトナム、タイ、マレーシア、カンボジア、シンガポール、インドネシア、バングラデシュ、スイス、ノルウェーも対象となる。カナダは対象に含まれていない。
トランプ氏は2月20日の最高裁判決を受け、各国からの輸入品に150日間限定で10%の代替関税を課す措置を発動した。
グリア氏は代替関税が7月に失効する前に、是正案を含め301条調査を完了させたいと言明。4月15日までパブリックコメントを受け付け、5月5日頃に公聴会を開催するというスケジュールを示した。
グリア氏はまた、貿易相手国は通商合意を順守すべきだと述べたが、それによって301条に基づく新たな関税を全て免除されるかどうかについては明言を避けた。
同氏はトランプ大統領が関税措置を推し進める決意で、「不公正な貿易慣行に対処する方法を見つけるだろう」とも述べた。
調査では大幅な経常黒字や政府補助金、国内賃金の抑制、国有企業の非商業的活動、不適切な環境・労働基準、補助金付き融資、通貨慣行などに焦点を当てるとした。
グリア氏はさらに、通商法301条に基づき、強制労働によって生産された製品の米国への輸入禁止に向けた別の調査を12日に開始すると明らかにした。60カ国以上が対象となる。
米国はバイデン前政権で成立した「ウイグル強制労働防止法」に基づき、中国新疆ウイグル自治区産の太陽光パネルなどの輸入を規制しており、新たな調査により、こうした措置が他国にも拡大される可能性がある。