• ホルムズ海峡の安全確保に向け各国に改めて支援要請
  • 防衛で米に依存してきたNATOなどが要請に応じていないと主張
ホルムズ海峡の沿岸都市フジャイラの沖合を航行する船舶(2月)
ホルムズ海峡の沿岸都市フジャイラの沖合を航行する船舶(2月)Photographer: Giuseppe Cacace/AFP/Getty Images

Hadriana Lowenkron

トランプ米大統領は16日、ホルムズ海峡の安全確保に向け各国に支援を改めて要請した。イラン戦争で原油市場と世界の海運の動揺が続く中、トランプ氏はイランがほぼ壊滅状態にあるとも述べた。

  トランプ氏はホワイトハウスでのイベントで記者団に対し、「多くの国が向かっていると言っている。非常に積極的な国もあれば、そうでない国もある。われわれが長年支援してきた国もある」と語った。

  同氏は、船舶の海峡通航を支援するよう求める自身の呼びかけに対し、各国が公には明確な態度を示していないことに不満を示した。

  同氏は北大西洋条約機構(NATO)などを名指しし、これまで防衛で「数百億ドル規模」を米国に依存してきたにもかかわらず、要請に応じて行動していないと主張した。

  こうした発言は、ここ数日続く一連の攻撃とも重なり、地域情勢を揺るがす戦闘を双方ともに緩める気配がないことを示している。

  米国の原油指標であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は米東部時間午後1時38分(日本時間17日午前2時38分)時点で約4%下落し1バレル=94ドル付近。数週間以内に緊急備蓄からの供給が可能になるとの兆候が背景にある。北海ブレント原油も約2%下げ、100ドルを一時割り込んだ後、101ドル近辺で取引された。

  世界の原油の約5分の1が通過するホルムズ海峡が事実上閉鎖されたことで、アラブ首長国連邦(UAE)やクウェートなどは原油生産の追加削減を余儀なくされた。それでも一部の船舶は同水路を通過する動きを見せ始めている。

  トランプ氏は、「ホルムズ海峡で商業船舶を脅かす能力を打ち砕いている。機雷敷設船を30隻以上破壊した」と述べた。一方で、イランが実際に機雷を敷設したかどうかを米当局は確認できていないとし、「もしそうしていたなら自殺行為のようなものだ」と語った。

  また、これまでに7000以上の目標を攻撃したと述べ、イランの「対空防衛は壊滅し、レーダーもなくなり、指導者もいなくなった。それ以外は彼らはかなりうまくやっている」と述べた。

  トランプ氏はさらに、イランの主要輸出拠点であるカーグ島への攻撃を拡大し、石油インフラを標的にする可能性を示唆。「5分前の通知で実行できる。すぐ終わる」と述べた。

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原題:Trump Demands Help With Hormuz, Threatens More Kharg Strikes (1)(抜粋)