▽日米首脳会談、自衛隊艦船派遣が焦点 高市首相、貢献に苦慮「日本独自に」<産経ニュース>2026/3/16 21:34

参院予算委員会に臨む高市早苗首相=3月16日午前、国会内(春名中撮影)
参院予算委員会に臨む高市早苗首相=3月16日午前、国会内(春名中撮影)

トランプ米大統領が日本などを名指しし、中東のエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡への艦船派遣に期待を示したことを受け、19日の日米首脳会談で自衛隊艦船の派遣を求められた場合の対応が焦点に急浮上した。日本政府は協力可能な手段の検討を急いでいるが、戦闘中の派遣は法的な制約が多い。トランプ氏の出方は読めず、高市早苗首相は難しい対応を迫られる可能性がある。

首相は16日の参院予算委員会で、自衛隊艦船の派遣は「まだ求められていない」と強調した。週末の14、15両日に関係省庁の担当者が集まり、中東の日本関係船舶の安全確保などのために「日本独自で、法的な枠組みの中で何ができるか」を協議したと述べた。

「日本ができること」は法的制約や自衛官の安全確保の面で限られる。

首相は16日の参院予算委で、自衛隊による警察権行使にあたる海上警備行動の発令は法的に難しいと述べた。

集団的自衛権行使が可能となる存立危機事態や、米軍への給油などの後方支援ができる重要影響事態に認定すれば、自衛隊を派遣できる。それには米・イスラエルによるイラン攻撃が国際法違反ではないと法的に評価することが前提だ。

しかし首相は予算委で、トランプ氏との会談で「(法的評価を)議論するつもりはない」と明言した。現状で「合法」と明言できないが、日本の国益を考えると「国際法違反」とは口が裂けてもいえない。今回の会談のそもそもの目的は、中国などの脅威に対峙(たいじ)するための日米首脳の信頼関係と同盟の強化だ。

首相は、イラン攻撃は「国連憲章に基づく合法的行動」とする米国の主張を支持するのか問われ、「支持するとかしないとかよりも国益をしっかり守っていく。国民の安全と生活を守るためにできることをわが国の判断でやる」と答えるのが精いっぱいだった。

首相は会談で、ホルムズ海峡での船舶護衛活動への参加は明言せず、日本独自の貢献を伝えるとみられるが、トランプ氏の反応は未知数だ。不安要素が多く、会談後に両首脳が並ぶ共同記者会見の実施を見送る可能性が高まっている。(田中一世)

▽[深層NEWS]トランプ氏に名指しされた国で最初の首脳会談は日本…艦船派遣で「肯定的な回答を強く求めてくる」との見方<読売新聞オンライン>2026/03/16 21:19

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏と明海大の小谷哲男教授が16日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、緊迫化する中東のホルムズ海峡情勢について議論した。

 トランプ米大統領が日本を含む各国にホルムズ海峡への艦船派遣に期待を示したことについて、小谷氏は、名指しされた国の中で日本が初めて首脳会談を行うことに触れ、「(日本に)肯定的な回答を強く求めてくる」との見方を示した。黒井氏は海峡封鎖に関して「イランもできればやりたくない。どこまで本気かによって状況は変わる」と分析した。