- 米国はこの3日間、生産的な協議を行ってきた-レビット報道官
- イラン、戦争被害補償やホルムズ海峡に対する主権の承認など求める

米ホワイトハウスは、イランとの和平協議が進展していると強調した。一方、イランは米国の働き掛けを公然と拒否し、中東や世界の市場を大きく揺るがしている紛争の終結に向けて独自の条件を提示した。
ホワイトハウスのレビット報道官は25日、記者団に対し、「米国はこの3日間、生産的な協議を行ってきた」とし、「イランが出口を模索する兆候が見え始めている」と語った。
その上で「イランが現状を受け入れなければ、トランプ大統領はこれまでにないほどの打撃を与えることになる。トランプ氏ははったりを言う人物ではなく、徹底的な対応を取る用意がある」と付け加えた。
レビット氏の発言は、国営メディアを通じてトランプ氏の協議提案を拒否したイランの従来の立場と相反する。国営プレスTVによるとイランは、米国とイスラエルが再び攻撃しないことや戦争被害の賠償、ホルムズ海峡に対するイランの主権の承認などを求めている。
トランプ氏は23日、戦争終結に向けた合意交渉についてイランに5日間の期限を設定した。その期間の半ばに差しかかる中、交渉の進捗(しんちょく)状況や合意の可能性にはなお不透明感が残る。
事情に詳しい複数の関係者によると、米国は15項目からなる和平案を策定し、パキスタンがイランに伝達した。レビット氏は25日、この報道には「一定の真実」が含まれているとしつつ、匿名情報に基づく計画についての臆測は控えるよう呼び掛けた。
CNNによると、バンス副大統領は今週末、イラン協議のためパキスタンを訪問する可能性がある。これについて問われたレビット氏は、「状況は流動的であり、会合に関する臆測はホワイトハウスが正式に発表するまで確定情報と見なすべきではない」と述べた。
戦争が4週目に近づく中、双方は解決に向けた圧力を強めつつも攻撃を続けている。イラン国営プレスTVは、同国のブシェール原子力発電所が攻撃を受けたと報じた。
レビット氏は25日、「作戦の主要目標の達成に非常に近づいている」とし、「軍事作戦は弱まることなく継続している」と述べた。
イランの対応
イランは25日、米国の停戦案を拒み、イスラエルや湾岸諸国への攻撃を継続すると表明した。イランの準国営ファルス通信が、複数の情報筋の話として報じた。
ファルス通信によると、イラン側は、トランプ米大統領による間接交渉開始の動きは非論理的で、戦争の現段階では実現不可能としている。また、イランは自らの目標達成に注力しており、達成されて初めて、停戦ではなく戦争の終結が可能になるという。
イラン国営プレスTVは、戦争の終結について、イランはトランプ氏による決定は容認せず、自らの判断で決めると報じた。
戦争の早期終結への期待が薄れたことから、ブレント原油先物は1バレル=100ドルを超えて上昇した。イランによるホルムズ海峡の事実上封鎖が続く中、インフレ危機や世界的な食料不足への懸念が高まっている。
イランは25日も、ミサイルやドローンによる攻撃を続けている。各国当局によると、サウジアラビアは同国東部でドローンを迎撃し、クウェートでは主要空港にある燃料タンクが炎上した。イランのメディアは、イスラエルに向けてさらにミサイルが発射されたと報じた。
15項目の提案
AP通信によると、米国の和平案には、国際原子力機関(IAEA)による監視の再開を含むイランの核開発計画の縮小、ミサイルの制限、ホルムズ海峡を通る船舶の通行制限などが盛り込まれた。イランに課された厳しい経済制裁の緩和も含まれている。
トランプ氏は、27日までに合意に達したいとの意向を23日時点で示していた。
仮に交渉が正式に始まっても、双方の立場の隔たりは依然として大きい。最高指導者ハメネイ師(当時)をはじめ、イランの政府や軍の高官が複数殺害されたことで、イランの権力構造は不透明になり、米国が誰と交渉するのか見通せない。
米国と共にイラン攻撃を行っているイスラエルが、トランプ氏の提案に同意しているのかも不明だ。イスラエル当局者は、当面はイランへの攻撃を継続するとしている。

イスラエルのネタニヤフ首相は、側近のロン・ダーマー氏に対し、米イラン交渉を監視するよう要請した。ネタニヤフ氏は交渉を深刻に受け止め、米国がイスラエルの安全保障を損なうような合意を選ぶことを警戒しているとみられる。
ホルムズ海峡
交渉が行われているとしながらも、トランプ氏は数千人の兵士の中東派遣を命じた。同氏は24日、数週間にわたる空爆によりイランのミサイル、発射台、艦船を破壊したと述べ、米国は「交渉上有利な立場」にあると述べた。

だが、商船がホルムズ海峡の通過を避け、エネルギーインフラがイランの攻撃を受けている中、米国、アジア、世界中で、燃料や肥料の価格は急騰している。
イランはホルムズ海峡の支配力を強化し、一部の商船に対して「通行量」の徴収を開始した。事情に詳しい関係者によると、1航海あたり最大200万ドル(約3億1800万円)の支払いが臨機応変に求められており、事実上、ホルムズ海峡で非公式な通行料が課されている状態だ。
原題:US Insists Talks Ongoing Even as Iran Rejects Trump Outreach (2)
Iran Rejects US Peace Plan in Blow to Efforts to End War (2)、*IRAN WON’T ALLOW TRUMP TO DICTATE WHEN THE WAR ENDS: PRESS TV(抜粋)