読売新聞社と公益財団法人「日本国際問題研究所」(JIIA、東京)が共同実施した全国世論調査(郵送方式)で、日本が防衛力を強化することへの賛否を聞いたところ、「賛成」との回答が74%に上り、「反対」の24%を大きく上回った。防衛力強化のために、防衛費を増額することについても「賛成」の58%が「反対」の41%を上回った。

政府は国家安全保障戦略など安保3文書の年内改定を目指しており、防衛力強化に向けた安全保障関連費の増額や財源も今後課題となる。調査では、防衛費を増額するための主な財源について、「防衛費以外の予算の削減」との回答が40%で最も多く、「国債の発行」の18%、「増税」の7%が続いた。「防衛費の増額は必要ない」は30%だった。
大学などの研究機関や民間企業の先端技術を防衛目的で活用することについては、「賛成」は70%で、「反対」は27%にとどまった。
今後の国際社会において最も強い影響力を持つ国・地域は、「アメリカ」の71%が「中国」の16%などを引き離した。日米同盟が日本への攻撃の抑止力になっていると思うかについては「思う」の79%が、「思わない」の19%を大きく上回った。
調査では、経済安全保障や食料安全保障などに関する質問も尋ねた。半導体など、安定的な供給が滞れば社会・経済への影響が大きい「特定重要物資」について、調達するために優先的に取り組むべきことを複数回答で聞くと、「国内での生産力を強化する」78%が最多で、「二次利用できる物資のリサイクルを促進する」55%、「物資への依存度を下げるための技術開発を進める」52%などが続いた。
日本の食料自給率を2030年度までに45%に引き上げる政府目標については、54%が「妥当だ」と答え、「さらに高い自給率を目指すべきだ」は40%、「自給率を引き上げる必要はない」は4%だった。
調査は、読売新聞社と日本国際問題研究所が共同で質問項目を作成。全国の有権者3000人を対象に実施し、2085人が回答した(回答率70%)。