Parisa Hafezi, Steve Holland, Alexander Cornwell

[ドバイ/ワシントン/テルアビブ 26日 ロイター] – 米・イスラエルとイランの溝はこの日も埋まらず、双方が強硬姿勢を崩さなかった。イラン高官は25日、ロイターに対し、交戦終結に向けた米国の提案は「一方的で不公平だ」と述べた。一方、トランプ米大統領は、イランが合意に応じなければさらなる攻撃に直面すると警告した。
イラン高官によると、米の提案は25日夜、イラン高官および最高指導者の代表者によって詳細に検討された。この高官は、外交は終わっていないとしながらも、米の提案は必要な最低限の条件を欠いており、米国とイスラエルの利益にしかならないと述べた。
トランプ米大統領は26日、戦争終結に向けて合意する意思があるかどうか確信を持てないと発言。イランは「優れた交渉者」としつつも、イランが合意しなければ、米国による攻撃は継続されると警告した。
この日ホワイトハウスで開催された閣議で、トランプ氏は「イランには今、核開発の野望を永久に放棄し、新たな道を歩むチャンスがある。彼らがどうするか見てみよう。もしやりたくないなら、われわれは彼らにとって最悪の悪夢だ。ひたすら彼らを圧倒し続けるだけだ」とした。
その直後には交流サイト(SNS)で「イラン政府の要請に基づき、エネルギー施設の破壊を4月6日東部時間午後8時まで10日間停止する」と投稿。「協議は継続中であり、フェイクニュースメディアやその他からの誤った情報とは裏腹に、非常に順調に進んでいる」と述べた。
ホワイトハウスでの会合では、イランの石油を掌握することも選択肢の一つだと述べたが、詳細は明らかにしなかった。
その一方でトランプ氏は、イランが善意のしるしとして、パキスタン船籍のものも含む10隻の石油タンカーのホルムズ海峡の通航を認めたと示唆した。
タイの石油タンカーはイランとの外交調整を経て原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過しており、マレーシアも自国の船舶の通過が許可されたと発表するなど、一部の国に対する制限が緩和されている兆候が見られる。
米政権のウィットコフ中東担当特使は26日、紛争終結に向けた交渉の基盤となる「15項目の行動リスト」をイランに送付したことを確認した。
パキスタン外相は、米・イランの間でパキスタンが伝達するメッセージを通じて「間接的な協議」が行われており、トルコやエジプトを含む他の国々も仲介努力を支持していると述べた。
ただ、双方の立場を考慮すると、仮に協議が行われたとしても非常に困難なものとなる可能性が高い。
<ミサイルの波状攻撃>
イランはこの日もイスラエルに向けて複数回にわたるミサイル攻撃を行い、テルアビブ、ハイファほか、イスラエル中部にあるパレスチナ地域も攻撃した。
軍によると、少なくとも1発の弾道ミサイルがテルアビブに着弾。他のミサイルにはクラスター爆弾が搭載されており、小型の爆発物を拡散させて家屋や車に被害が出た。
イスラエルの救急サービスによると、イラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラが北部都市ナハリヤにロケット弾攻撃を行い、男性1人が死亡した。
一方、イランでは、南部の都市バンダルアッバスの住宅などが攻撃を受け、10代の兄弟2人が死亡したとタスニム通信が報じた。イスファハンの大学の建物も攻撃を受けたとの報道もある。