- 一時ニューヨーク前日終値比で約0.4%安の160円41銭に下落
- 政府・日銀は160円前後だった24年7月中旬に介入を行った

ニューヨーク時間27日の外国為替市場で、円は対ドルで160円台に下落した。原油価格の上昇を受けたインフレ進行や貿易収支が悪化する可能性に警戒感が強まっている。日本当局による介入リスクも高まった。
円は一時、ニューヨーク前日終値比で約0.4%安の160円41銭に下落した。160円台は2024年7月11日以来。政府・日本銀行は円が160円前後だった24年7月中旬に円買い・ドル売り介入を行っており、当局の対応に注目が集まる。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)の為替ストラテジスト、アレックス・コーエン氏は「ドル・円が160円を突破したことで注目が集まっているのは確かだ。もちろん、この水準自体に特別意味があるわけではないが、口先介入が強まる可能性には注意が必要だ」と指摘した。
同氏はその上で、「背景にはドルの動きがあるため、円固有の要因による場合と比べると、日本当局は外貨準備を使った介入に、より慎重になるかもしれない」と述べた。
円安は輸入物価を押し上げ国内物価の上昇につながりやすく、高市政権の支持率に影響する可能性もある。一段の円安を食い止める上で、円買い介入と日銀の追加利上げの有無が鍵を握っている。
片山さつき財務相は27日、円相場が1ドル=160円に接近していたことに関し、「特に石油関係の事象に引きずられた投機的な動きも見られる」と警戒感を示した。
閣議後会見で、「断固とした措置も含めしっかり対応することに尽きる」と述べ、為替介入も辞さない構えを改めて示した。
TDセキュリティーズの為替戦略責任者、ジャヤティ・バラドワジ氏は「この後、当局による口先介入は増えると考えるが、実際に介入に踏み切るには円安の動きが持続的かつ、より投機的な性格を帯びる必要がある」と指摘。
「円の下落は、同様に原油価格のショックにさらされている他通貨と比べて小幅にとどまっている」と述べた。
