イラン戦争は長期化の様相を強めている。主要メディアが声を揃えて煽り立てている。NHKの夜7時のニュースを見ていると、そんな印象が強くなる。個人的にはこの戦争が長期化するか、短期間に収束を迎えるか、独自の情報や分析を持っているわけではない。主要メディアの報道に影響されているに過ぎない。逆にいえばオールド・メディアの影響力の強さを実感している。その一方で、ガソリン価格は低下している。政府の備蓄取崩しや補助金の発動を受けて末端のガソリン価格は下がっている。乱高下する原油価格を睨みながら気になっていることがある。ガソリン価格の便乗値上げはないのか。米価高騰の折にも買いだめ売り惜しみが問題になった。政府の補助金はガソリン価格がリッター170円を超えた時に、元売り各社に支給される。要はガソリン価格が上がれば上がるほど、石油業界に落ちる補助金は増えるのだ。これを当てこんで末端のガソリンスタンドで便乗値上げの動きはないのか、主要メディアはいつものことながら便乗値上げの実態を調査しないまま、戦争の長期化だけを強調する。

Genimiに国内のガソリン価格の推移を調べもらった。開戦直前の2月24日はリッター当たり151円(全国平均)、開戦直後の3月2日時点では同158円、これが3月16日のピークには同190円にはね上がる。これはあくまで平均値。東京都心や高速道路のガソリンスタンドでは同200円〜210円を突破する場所が続出したとある。卸売やガソリンスタンドの在庫管理は単一ではない。大別すれば「先入先出」「先入後出し」に分かれる。「先入後出し」の場合、ガソリン価格はは原油価格の上昇に連れて即座に跳ね上がる。ここに便乗値上げの余地が生じるのだが、NHKのニュースを見ている限りそこに焦点を当てた報道は見たことがない。そこでGenimi君に聞いてみた。「オールドメディアはガソリン価格が高いことだけを報道しているが、便乗値上げはないのか」。同君の回答。「結論から申し上げますと、今回の高騰局面において『便乗値上げ」が疑われる動きや、実際に当局が目を光らせているポイントは明確に存在します」だと。

米騒動と同じだ。便乗値上げに類する行為が存在しているのだ。具体的な会社名は避けるが、例えば石油元売会社による「先回り値上げ」、ガソリンスタンドによる「補助金の抜き取り」、在庫の入れ替えを理由にした高値維持とったケースがあるようだ。戦争の行方も大事だが、実態的な便乗値上げに切り込む報道も必要ではないか。NHKは欧米メディアを引用した戦争の長期化報道は得意のようだが、国内のどこにでもあるガソリンスタンドで何が起こっているのか、これを取材して報道することはほとんどない。視聴料によって成り立っているNHKは、視聴者の期待には全く答えていないようだ。ちなみに28日にガソリンを入れた時の私の単価はリッター当たり152円、税抜だと138円20銭となっている。これにスタンドの会員値引きに割引クーポンんが加わっている。戦争が長期化すればガソリン価格はさらに値上がりおするだろう。ただし補助金が導入されたことにより、当面は末端の利用者の負担が170円を超えることはない。