今朝の読売新聞(ネット版)を見て驚いた。ローマで開かれたG7に出席した際、酩酊状態で記者会見を行い、国内から集中砲火を浴びた中川昭一元財務大臣の妻・郁子(ゆうこ)氏が、Xに当時の状況を投稿した。この投稿の中には読売新聞にとって不都合な事実がいくつも掲載されているのだが、同紙は今朝の紙面で「全て事実無根」と反論した。中川元財務大臣はこの事件の責任をとって辞任、のちに行われた総選挙でも落選。将来の総理大臣候補ともいわれた政治家が、政治生命を絶たれた事件だ。郁子氏は投稿を次のように書き出している。「夫は、帰国して成田空港を出て、わたしと電話で話をするまで、ローマの記者会見について、日本のテレビやネットで大炎上していたことを知らなかった…、同行していた財務省の方々が、なぜ、夫に伝えなかったのか。今でも疑問に思います」と。郁子氏の投稿はすでに閲覧できなくなっている。

私がこの事件を知ったのはつい最近のこと、知り合いに教えてもらった。この情報に基づいて、ジャーナリスト山口敬之氏のYouTubeを閲覧したのが昨日のこと。今朝読売新聞の反論記事を見たという経緯がある。あまりのタイミングの良さに驚くと同時に、うっすらと記憶の中に残っていた酩酊記者会見と、その後に連なった有力政治家の転落の様子を思い出した。当時は変な事件だと思っていたが、裏に大きな疑惑が付き纏っているという認識はなかった。今朝、郁子氏の投稿を確認してみたが、「どうして」という疑問を感じざるを得なかった。当コラムで詳細に記述できないが、私が感じた最大の疑問は中川氏の酩酊記者会見には向かって左側に当時の篠原尚之財務官、右側に白川方明日銀総裁が陪席していた。白川氏はともかく篠原氏は中川大臣の直属の部下である。「どうして酩酊記者会見を止めなかったのか」、恐らく誰でもが感じる疑問だろう。もう一つはなぜこのタイミングで郁子氏は、かくも重要な情報を公にしたのかである。

日本にも迷宮入りした事件が数多く存在している。いまさらだが、酩酊記者会見事件もその一つだ。読売新聞の今朝の記事は以下のような書き出している。「読売新聞グループ本社は30日、本紙の元経済部記者についてSNS上で流布・拡散されている情報が、国会答弁や記者会見の客観情報から、事実無根であることを確認した」。この事件には読売新聞と日本テレビの女性記者2人が絡んでいるのだが、どうして当時、読売系列の女性記者が2人も現場にいたのか。日本テレビと財務省はどうするのだろう。事件には当時国際金融局長だった玉木林太郎氏も深く関わっている。玉木氏は麻布高校で中川氏と同級生だ。財務官と国際金融局長が2人揃って海外主張するのも異例だ。郁子氏は投稿の最後に次のように書いている、「夫に玉木林太郎さんを紹介した方もその後、民主党政権で外務事務次官に昇格しましたが、自民党に政権が戻ると、安倍総理から事実上の更迭、僅か9ヶ月で退任することになります。安倍総理は、何かを知っていたのかも知れません」。安倍射殺事件も濃い霧に覆われている。