- 発電所と石油施設、「恐らく」淡水化プラント完全に破壊すると投稿
- イランは米が提示した「項目の一部」に同意-ホワイトハウス報道官

ホワイトハウスは、重要な民間エネルギーインフラを含めイランへの攻撃をさらに拡大する可能性を示唆した。戦争は5週目に入り、収束の兆しがほとんど見えない中で世界の市場を揺さぶっている。
トランプ米大統領は30日、ソーシャルメディアへの投稿で、ホルムズ海峡が再開されない場合には、イランの発電所と石油施設、「恐らく」淡水化プラントを「爆破して完全に破壊し、(イランでの)素晴らしい『滞在』を締めくくる」とした。
トランプ氏はイランとの合意が近いと述べる一方、軍事行動の強化も辞さないと警告するなど、発言が揺れ動いている。ただ今回、水関連施設への攻撃に言及した点は、ジュネーブ条約で定義される戦争犯罪に該当する可能性がある。
ホワイトハウスのレビット報道官は、米国が「日に日に戦闘力を強め、より強力で標的を絞った攻撃を実施している」とした上で、作戦は「計画通り」に進んでいると述べた。一方でトランプ氏と同様に、協議は順調に進んでいるとも強調した。政権は、直接あるいは間接的に交渉相手となっているイラン当局者を明らかにしていない。
和平交渉を巡る不透明感が続いているが、レビット氏はイラン側が交渉に「ますます前向きになっている」とし、戦争終結に向けて米国が提示した「項目の一部」に同意したと語った。一方、イラン側は一貫して、和平の協議は進んでいないと主張し、戦争を長期間継続できる能力はあると示唆している。
レビット氏は「これらの人々は舞台裏ではより現実的な姿勢を見せている」と指摘した。

原油価格は高止まり
イスラエルとイランによるミサイル攻撃の応酬は続いている。ホルムズ海峡の事実上の封鎖でエネルギーや肥料、その他の重要なコモディティーの供給は滞り、世界経済に深刻な打撃が及ぶとの懸念が高まっている。
原油価格は30日も上昇し、米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油終値は2022年以来初めて1バレル=100ドルを上回った。ガソリンの全米平均価格が1ガロン=4ドル付近にある中で、心理的節目を突破した。
指標となるブレント原油先物も112ドルを上回って取引を終え、月間として過去最大の上昇率となる見通しだ。
こうしたなか、ベッセント米財務長官はFOXニュースのインタビューで「いずれ米国がホルムズ海峡の主導権を取り戻し、航行の自由が確保される」と発言。「米国による護衛、あるいは多国籍の護衛を通じて」実現すると語った。この構想は戦争初期の数週間にすでに提起されていたが、これまでのところ実現には至っていない。
イランのファルス通信によると、イラン国会はホルムズ海峡で通行料を課す法案を承認した。
エジプトのシシ大統領はトランプ氏に戦争終結を呼び掛け、それができるのは米国の大統領だけだと訴えた。エネルギー価格の高騰は途上国の経済だけでなく、政治的安定をも脅かすとシシ氏は警告した。エジプトはパキスタン、トルコとともにイランと米国の仲介を試みている。
戦闘継続、地上戦に懸念
米中央軍は、週末に米海兵隊員ら約3500人が強襲揚陸艦で中東地域に到着したと発表した。強襲揚陸艦は水陸両用作戦を実施する両用即応群の一部で、戦闘機も搭載している。
イスラエル軍は、イランの首都テヘランや周辺地域で停電につながった攻撃の翌日、イランへの空爆を実施していると明らかにした。イランもイスラエルへの攻撃を続けている。イスラエルはハイファにあるバザン製油所への攻撃を報告したが、生産施設への攻撃はなかったとしている。
アラブ首長国連邦(UAE)は夜間に複数の警報を発令。サウジアラビアとクウェートは無人機(ドローン)やミサイルを多数迎撃したと報告した。
今回の戦争ではこれまでに4750人超が死亡し、このうち約4分の3がイランでの死者とされる。レバノンでは1100人以上が死亡し、100万人超が避難を余儀なくされている。イスラエルやアラブ諸国でも数十人が死亡した。
レバノンでは過去24時間に国連平和維持部隊の隊員3人が死亡した。
原題:US Expands Threats to Iran Energy, Water as It Hails Talks (1)、Trump Warns Iran of Escalation as US Troops Arrive in Region (2)(抜粋)