2026年度税制改正関連法が31日、参院本会議で可決・成立した。4月から暮らしに関わる税制は大きく変わる。
所得税課税が始まる「年収の壁」は、160万円から178万円に引き上げられる。年収に合わせて段階的に減額されている基礎控除は、年収665万円まで最大の控除を受けられるようになる。665万円を超える人も、物価に連動した分だけ控除額が引き上げられる。
財務省によると、年収600万円の人の減税額は年約3・6万円で、年収1000万円なら約0・8万円の見込みだ。減税分は今年の年末調整などで還付される。
住宅ローン減税は、期限を30年末の入居まで延長する。中古住宅を購入した人の控除期間は、新築と同じ最大13年に拡大する。減税対象となる借入額も最大4500万円に引き上げる。
投資信託などの運用益が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)は27年1月から、毎月一定額を投資する「つみたて投資枠」を18歳未満でも年間60万円まで使えるようになる。引き出すには、子どもの同意などの条件を満たす必要がある。自動車購入時に価格の最大3%を納める「環境性能割」は廃止される。
一方、所得が高額な富裕層ほど税負担率が低くなる「1億円の壁」の問題に対応するため、追加の税負担を課す年間所得の水準を、約30億円から約6億円に引き下げる。対象者は従来の約10倍の2000人程度に増える。
防衛増税も始まる。4月から加熱式たばこの税率が引き上げられ、「アイコス」を展開するフィリップ・モリス・ジャパンなどは値上げを行う。所得税も27年1月から1%増額される。東日本大震災の復興財源に充てられている復興特別所得税の税率を下げるため、家計の負担は当面増えないが、恒久的な増税となる可能性がある。