- ホルムズ海峡が再開された場合には停戦を検討と投稿-前日から一転
- イランは反論-「米大統領のばかげた言動」で再開されることない

トランプ米大統領は1日、ホルムズ海峡が再開されない限り、イランとの停戦には応じない考えを示した。前日には戦争の早期終結に前向きな考えを示唆しており、戦争をいつまで継続する意向なのか、不透明感が一段と強まっている。
トランプ氏はこの後、米東部時間午後9時(日本時間2日午前10時)からイラン情勢について異例の国民向けテレビ演説を行う予定で、発言の内容が注目される。
トランプ氏はこの日、「イラン新体制の大統領」が米国に停戦を要請してきたとSNSに投稿。
「ホルムズ海峡が開かれ、自由で安全な状態になれば検討する。それまではイランを壊滅的に攻撃し続ける。あるいは彼らが言うように石器時代へと逆戻りさせる」とトランプ氏は述べた。
トランプ氏が具体的にどういった内容のイランからの申し出を指しているのか、また米国がイランのどの相手にメッセージを伝えているのかは不明だ。イランのペゼシュキアン大統領は先に、一定の条件が満たされる場合には「戦争終結への必要な意思はある」と述べていた。
トランプ大統領は戦争開始以降、攻撃激化をほのめかす一方で、イランとの合意が間近だと述べるなど、発言が揺れている。
ロイター通信はこの日、「米国は『かなり早期に』イランから撤退する」とトランプ氏が述べたと報道。また、バンス副大統領が3月31日時点でもイラン問題を巡り仲介者と接触し、トランプ氏が合意成立を急いでいると伝えたと報じた。
トランプ氏の発言は市場を振り回し続けている。北海ブレント原油は1日、紛争終結時期を巡る思惑から約1週間ぶりに一時1バレル=100ドルを下回った。その後は、ホルムズ海峡を通る輸送が当面大幅に制限された状態が続くとの見方を受け、下げ幅を縮小した。米国株は、戦争終結が近いとの楽観が広がって上昇。
前日にはトランプ氏は、ホルムズ海峡を巡る問題の解決は他国に委ねる考えを示唆し、イランとの戦争を2-3週間以内に終結させるとの見通しを示していた。ホワイトハウスで記者団に対し、「2週間以内だろう。2週間あるいは3週間かもしれない」とし、「われわれは撤退する。これを続ける理由はない」と語っていた。

イランは対抗姿勢
米国とイスラエルによる攻撃開始以降、イランはホルムズ海峡を事実上封鎖しており、船舶の通航再開に向けた条件や時期は示していない。国営プレスTVによると、ホルムズ海峡の将来はイランとオマーンが決めると、イランのアラグチ外相が1日述べた。
トランプ氏のSNS投稿後、イスラム革命防衛隊(IRGC)は声明文で、ホルムズ海峡は「米大統領のばかげた言動」によって再開されることはないと述べた。イランの国営放送IRIBが伝えた。
一方、イランは中東各地に向けてミサイルを発射。イスラエルと米国もイランへの空爆を継続した。
3月31日深夜から4月1日早朝にかけ、イスラエル、バーレーン、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)が、攻撃があったことを報告した。
カタールの国営カタールエナジーは、領海内で石油タンカーが被弾したと説明。この攻撃はペルシャ湾岸地域の航行に対する脅威と、世界のエネルギー供給を抑えている事実上のホルムズ海峡封鎖が続いていることをあらためて浮き彫りにした。
また中東で最大のアルミニウム生産会社、エミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)はタウィーラ製錬所での操業を停止したと、事情に詳しい関係者が明らかにした。同製錬所は先週末にイランのミサイルとドローンによる攻撃を受けた。
一方、地上部隊を含む米国の軍事資産はペルシャ湾岸地域に集結を続けている。事情に詳しい関係者によると、3つ目の空母打撃軍が中東に向け、米バージニアを3月31日に出発した。

原題:Trump Set to Address Nation on Iran as US Seeks War Off-Ramp、Trump Says Iran Ceasefire Only Possible When Hormuz Reopens (4)(抜粋)