自民党内で、旧派閥や政策グループの活動が勢いを増している。旧二階派で事務総長を務めた武田良太・元総務相は新たな政策グループを発足させ、麻生派や旧茂木派も継続的に会合を開き結束を維持している。自民が国会議員400人を超える大所帯となる中、多数派を構成することで党内の勢力基盤拡大を図る狙いがある。
武田氏がトップを務める「総合安全保障研究会」は2日、国会内で初会合を開いた。長島昭久・前首相補佐官や平沢勝栄・元復興相ら旧二階派に所属した議員22人が出席した。武田氏は2月の衆院選で国政に復帰したばかりで、会合で「仲間を作り上げていくのは重要だ。国民に仕えるグループを作りたい」と訴えた。
今後、毎週木曜に例会を開き、他派閥に所属した議員や新人議員に参加を呼びかけて拡大を図る方針だ。
旧茂木派に所属した議員らも同日、国会内で昼会合を開き、新人議員を含む約20人が出席した。

一方、高市首相に近い政策グループも活動を加速させている。約150人が参加する「責任ある積極財政を推進する議員連盟」は2日、国会内で勉強会を開き、高市政権の経済政策などで議論を交わした。保守系議員でつくる「日本の尊厳と国益を護る会」も新人議員らの加入が相次いでいる。
グループ化の流れが強まっているのは、唯一、派閥を存続させた麻生派が党内で存在感を高めているためだ。
麻生派は衆院選後に新人11人を含む計18人が加入し、計60人へと拡大している。鈴木幹事長や山口俊一衆院議院運営委員長ら、所属議員を党や国会の要職に送り込み、「派閥の影響力を見せつけられた」(党ベテラン)との声がある。
麻生派は2日、都内で定例会合を開き、麻生副総裁が所属議員に「目まぐるしく国際情勢が動く中で日本も確かなかじ取りが求められており、しっかり後押ししたい」と高市政権との良好な関係も強調した。
グループ化は政策への影響力を高めるなどの利点がある一方、「カネと人事で求心力を保つ派閥政治の復活と受け止められれば、党への批判に直結する」(幹部)との指摘も出ている。