• 先週末にホルムズ海峡を通過した船舶は21隻、3月初旬以降で最多
  • イランは海峡の管理や通航料を巡る法整備進める、ただ条件は不透明
ホルムズ海峡付近の船舶(2026年3月22日)
ホルムズ海峡付近の船舶(2026年3月22日)Photographer: Getty Images

Weilun SoonJulian Lee

ホルムズ海峡を通過する船舶が増加しており、イラン戦争の初期以来の高水準に達した。イランとの間で安全な通航に関する合意を取り付ける国が増えている。

  エネルギー不足に直面する各国政府が、ペルシャ湾から船舶や貨物、乗組員を退避させるための交渉を進める中、先週末にホルムズ海峡を通過した船舶は21隻に上った。通航量が減少していた3月初旬以来、2日間としては最多となった。これらのうち13隻はアラビア海へ向かった。

  通航の大半は依然としてイランの船舶が占めているが、5日にはイランが「兄弟国イラク」に例外措置を認めると表明したことを受け、イラク産原油を積んだタンカーが海峡を通過した。インドはこれまでにイラン側と一部船舶の退避を交渉してきたが、数年ぶりにイラン産の液化石油ガス(LPG)を受け入れ、8隻のLPGタンカーを通過させた。

  イラン戦争が始まる前は1日あたり約135隻が定期的にホルムズ海峡を航行していた。この水準には及ばないものの、通航を確保する国は増えている。先週は日本関連の船舶2隻が通過した。

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過去3日間に、ソハールLNG(白)はホルムズ海峡を南側ルートで通過してペルシャ湾を出た一方、LPGタンカーのグリーン・アシャはイラン側の航路を通って航行Source: Bloomberg

  ペルシャ湾と外洋を結ぶ狭い海路であるホルムズ海峡は、戦争が6週目に入る中で焦点となっている。トランプ米大統領は、海峡を再開しなければ民間インフラを攻撃し、イランに「地獄」をもたらすと警告している。イラン政府は、通航船舶から徴収する通行料で戦争被害を賄えるようになって初めて再開するとの立場を示している。

  ケプラーのシニア原油アナリスト、ムユ・シュー氏は「イランはパートナーからの要請に応じつつ、ホルムズ海峡の支配を一段と強めている」と指摘。「通航は依然としてイランの裁量に委ねられており、紛争が激化すれば状況はいつでも変わり得る」と述べた。

  船主らによると、イランは海峡の管理や通航料を巡る法律の整備も進めており、ここ数週間にわたり運用されてきた独自の支払制度を制度化する動きとなっている。

  イランは友好国との交渉を進めているが、これらの取り決めの条件は不透明なままだ。週末のイラクとの合意のように公に認められている場合でも同様であり、フランスや日本に関係する船舶のように、どの相手が安全な通航を確保したのかが不明なケースでは、なおさら不透明感が強い。

  先週はパキスタンに対し、湾岸から船舶を移動させるための20枠が提示された。同国が現在ホルムズ海峡の手前で足止めされている船舶数を上回る規模だ。パキスタンは肥料や石油などの供給確保に向け、他のタンカーの引き受けや船籍の変更も含めた対応を検討している。

  中国、トルコ、ギリシャ、タイに関連する船舶も通航している。

  これまでのところ、通航を認められた船舶の大半は、イランが示したとみられる航路に従い、同国沿岸に沿って航行している。ただ、対岸側の航路を取る動きも増え始めている。海峡の水域を共有するオマーンは5日、航行の円滑化に向けた協議を行ったことを確認した。

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原題:Hormuz Traffic Rises to Highest in Weeks as More Transits Agreed(抜粋)