
[ブダペスト 8日 ロイター] – ハンガリーを訪問中のバンス米副大統領は8日、ウクライナのゼレンスキー大統領がハンガリーのオルバン首相に対して行った発言は「言語道断」だと非難した。また、同国の総選挙に影響を与えようとして、ウクライナがエネルギー供給を利用しているとのハンガリー側の主張にも同調した。
ハンガリーは選挙の投票結果に影響を与える狙いで、ロシア産原油を中欧に送るドルジバ・パイプラインをウクライナが意図的に止めていると非難している。これに対しウクライナは、パイプラインは1月下旬にロシアの攻撃で損傷し、修理を急いでいると説明している。
ハンガリーは対抗措置として、欧州連合(EU)による900億ユーロ(1050億ドル)のウクライナ向け融資を阻止した。これを受け、ゼレンスキー氏は、責任者の居場所をウクライナ軍に伝えることができ、軍は「自分たちのやり方で話をする」ことができると述べた。
ハンガリーの大学で講演したバンス氏はゼレンスキー氏の発言について、オルバン首相から聞いたとし、「完全に言語道断だ」と非難した。「外国の政府首脳が同盟国の政府首脳を脅すようなことがあってはならない」と述べた。
さらに、2016年の米大統領選挙と今回のハンガリーの選挙における外国干渉疑惑の報道について、メディアが二重基準を適用していると批判した。
「2016年には、ロシア政府が50万ドル相当のフェイスブック広告を買ったことが大スキャンダルだと、多くの米メディアが報じた」と述べた。一方で、EUが数十億ドルのハンガリー向け資金を留保したり、ウクライナがパイプラインを止めたりするのは外国の影響力ではないのかと主張した。
バンス氏は7日の記者会見でもEUがハンガリーの選挙に介入していると非難しており、欧州委員会の報道官は8日、バンス氏の一連の発言について、外交ルートを通じて「米国側に懸念を伝える」と述べた。