Jeslyn Lerh, Nerijus Adomaitis

[シンガポール/オスロ 8日 ロイター] – 複数の大手海運会社は8日、イランが原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を航行しようとする船舶に新たな警告を発したことを受け、海峡通過を再開する前に、米イラン停戦の条件についてより明確な情報が必要との考えを示した。
デンマーク海運大手マースク(MAERSKb.CO), opens new tabは、米国とイランの停戦合意により船舶航行の機会が生まれる可能性はあるものの、海上輸送の完全な安全が確保されたわけではないと指摘。ドイツ海運大手ハパックロイドは、特定市場向けの受注を再開する前に、停戦が維持されることを確認する必要があると述べた。
イラン海軍は8日、ホルムズ海峡を同国の許可なく通過しようとする船舶を破壊すると警告したほか、同海峡の通航は依然として閉鎖されているとした。
<アジア製油会社の間での関心>
一方、海運筋によると、アジアの製油会社のほか、スイスの資源大手グレンコアやフランスのエネルギー大手トタルエナジーズ(TTEF.PA), opens new tabの間で湾内の貨物積み込みへの関心が高まっているという。アジア諸国は、同海峡を経由して輸送される石油の主要な買い手であり、中東紛争により特に大きな打撃を受けている。

イラン国営テレビは8日、停戦合意後、最初の船舶がイランの許可を得て海峡を通過したと報じた。船舶の身元はすぐには明らかにならなかったものの、船舶追跡サービス「マリントラフィック」のデータによると、8日早朝以降、ギリシャ船籍2隻と中国船籍のばら積み貨物船2隻が海峡を通過したという。
オイル・ブローカレッジのグローバル海運調査責任者アヌープ・シン氏は「イランと友好関係にある国々へ向かうタンカーや石油が最初に通過するとみられる」とし、50隻以上の超大型原油タンカー(VLCC)と約15隻のスエズマックス型タンカーが近く湾から出る可能性があると述べた。
船舶追跡会社「ケプラー」によると、7日時点で、原油および精製品合わせて1億7200万バレルを積載したタンカー約187隻が湾内に停泊していた。
こうした中、韓国の現代自動車(005380.KS), opens new tabのホセ・ムニョス共同最高経営責任者(CEO)は8日公開されたブルームバーグのインタビューで、同社はホルムズ海峡を避けるため、アフリカ周辺で船舶の航路を変更しているとし、「われわれは船舶を(アフリカ大陸南端の)喜望峰経由に切り替えた」と明らかにした。