• 国内では融資先や債権保有の管理・選別など、リスク管理も高度化
  • 引き続き取り組み状況を確認、自民党金融調査会への提出資料で判明

鈴木英樹

海外で信用不安が表面化しているプライベートクレジットを巡り、金融庁は国内の金融機関が保有する関連残高について「限定的」との認識を示していることが分かった。

  10日朝に開催した自民党金融調査会で、金融庁が提出した資料で示した。ブルームバーグが入手した同資料によると、金融庁は国内金融機関が近年、海外ファンド関連ビジネスを拡大しているものの、融資先や債券保有の管理・選別などのリスク管理を高度化していると指摘した。引き続き「リスクテイクの方針や管理態勢、取り組み状況などを確認する」ともした。

  海外では影響範囲の見極めに関心が集まるプライベートクレジットについて、日本の金融当局が一定の見解を示したもので、国内金融機関への過度な信用不安を抑制する効果がありそうだ。ただ、銀行や生保はプライベートクレジットを強化しようとしており、融資先企業の破綻が相次ぐなど海外で先行して表面化している問題の後を追わないような運営が求められる。

  片山さつき金融相は同日の閣議後記者会見で「主にアメリカから最初に問題になったプライベートクレジットファンドについて、日本国内においてはそれほど大きなエクスポージャーはない」と述べた。

  プライベートクレジットは銀行融資や社債発行と異なり、投資ファンドなどが投資家から集めた資金を企業などに融資する仕組み。先行して発展した欧米での主な借り手は中堅企業などで、銀行融資に比べ金利が高く、投資家が得る利回りも社債を上回るなどの特徴がある。市場規模は1兆8000億ドル(約286兆円)に上るとされる。

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